斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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ギターは心理学的にエロ要素の高い楽器だと思う。 形状からしてエロい。 コカコーラのボトルのくびれ形状と同じく、女性の体型を連想させるボディー。
そして、むせび鳴く音。 恍惚のイキ顔で、チョーキングを決めているギタリストは、明らかに達している。
良いギターとは、すなわちエロいギターである。 僕は、エロ要素の高いギターほど良いギターである、と断言したい。
数あるギターのなかでもエロ要素の最も高いギターはギブソンのレスポール・スタンダードだと思う。 あの女体を連想させる形状。 実にエロい。 音も甘くてエロい。 フロントピックアップで5弦の12フレットあたりで、トーンを絞って、チョーキングを延々と5分くらいやりつづけてみる。 もっと細かく言えば、5弦の13フレットのほうがエロい気もする。 一音だけで、ただただチョーキングをやり続ける。 チョーキングの微妙な音の揺れとビブラートだけを5分間続ける。 それはそれはエロい。 ついついイってしまいそうになる。 5弦13フレットというなぜだかわからない音が僕にとっては最もエロい。 僕にとっては、レスポールの5弦13フレットが最もイキ易い(5弦13フレットはC音である。僕が何の役にも立たない絶対音感の持ち主であるせいか?ギターで弾きやすいコードはA>E>D>Gであって、Cのスケールなんてほとんど使わないんだけど。子供時代のスパルタピアノ教育の影響がまだ残っているのか?)。
先日、入手したフライングVなんぞもわかり易いエロギターであると言えよう。 直線的で女性的な曲線美はないものの、V型は足そのもの。 V型の付け根の部分をお股に挟んで、クライベイビーのウーマントーンでイキ顔で、チョーキングを決めているマイケル・シェンカーなんぞは、明らかに果てている。 これもまたわかり易いエロギターである。
一方、僕の最近のお気に入りはスタインバーガー。 スタインバーガーは、形状が全くエロくない。 弁当箱とも称される四角のボディー。 ヘッドすらない。 グラファイトボディーだし、ピックアップはEMGだし、トランストレムアームだし。 エロ要素皆無。 ハイテクギターは、普通に考えるとエロくない。 ローテクギターのほうがエロ要素は高い。 スタインバーガーは、優等生ギター。 インテリジェンスは感じるんだけど。 いわゆるわかり易いエロ要素がない。
でも、僕はスタインバーガーがお気に入りなのである。 エロ要素が皆無のスタインバーガーには欠点が見当たらない。 一方で、エロというか萌えみたいな要素はない。 あまりにも完成度が高く、ツッコミどころがないのである。 合理性が高すぎる。 でも、お気に入りなのである。
う〜む、どうしてかな?
!!!。
これは、優等生萌えなのではないか!? ダメ人間である僕が、メガネをかけた優等生の学級委員長なんぞに萌えている、と言えなくはないか? そうだ、そうだ。 そうに違いない。 劣情が、わかり易いエロギターではなく、エロ要素の見当たらないスタインバーガーに向かっていると言えなくはないか?(・・・実際は、スタインバーガーは、テレビを見ながらダラダラと弾くには取り扱いが楽だし、弾きやすいので愛用しているだけだと思う)。
エロ要素が全く見当たらないところに無理やりエロを見出すところが、「エロギター道」の達人なのだ。 そうか、僕はエロギター道の達人なのだ。 危険な領域に足を踏み入れてしまったのかも知れない。
何年もギターを弾き続けてきて、僕は、ギターはエロだ、との結論に達した。 と、すると何本もギターを買い集めている僕は、浮気症というか、気が多いのかもしれない。 一夫多妻制。 20本近くなってしまった僕のギターを鑑みると、それぞれエロ要素は異なる。 それぞれのギターは、個性豊かなエロ要素を持っているのだけれど、エロの分野が異なる。 前述したように、一番エロいのはギブソンのレスポールだ。 吊るし状態のレスポール・スタンダードが最もエロい。
でも、僕らは既に「パンツを履いたサル」ではなく、「パンツを被ったサル」である。 「ケータイを持ったサル」という人もいるが、それは、現在という時代を正しく理解していない。 僕らは「パンツを被ったサル」なのだ。 人類として進化系の僕らは、パンツは履くだけではなく、頭に被ることによって、新たなる次元に達する事を知ってしまった。 人類は、パンツは履くだけのものではない、被ることを知り、更なる進化を遂げた(パンツを「被る派」と「嗅ぐ派」」の論争はさておく。「嗅ぐ派」は臭覚というレガシーな感覚器官を使っている時点で、想像力だけで勝負している「被る派」に進化レベルで劣っている、とは思う)。 パンツを被ることと同じく、旧人類が達し得なかったギターエロの領域に達したのだ! ギターってやっぱり、エロなんですよ。 僕のようなギターエロの仙人というか達人の境地に達するとだんだんと複雑化していく。 パッと見、エロくないスタインバーガーのようなギターにもエロ要素を見つけ、萌えることができるようになる。
僕は、エロ本ではなく、楽譜を見て性的興奮をする。 それは、性的興奮じゃないだろう、というのが一般人の見解であると思うけれど、僕にとっては、これこそがエロなのである。 エロいと思われる楽譜を本屋や楽器屋で買うのは恥ずかしいので、アマゾンで買ったりする。 ギターは特殊奏法を使うことにより、変態行為も可能である。
ギターはエロだ!と、断言したい。
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