斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2004年09月13日(月)
無線LANホットスポットは「顧客サービス」として捉えなおすべき
少しずつではあるが、無線LANのホットスポットが増えている。 仕事中や出張時には常にPCを持ち歩く僕としては無線LANホットスポットの増加は、切なる願いである。 僕は外出時のインターネット接続にはAirH" 128Kbpsを使用している。 AirH"はメール閲覧程度であれば問題ないが、ウェブサイトのブラウジングには重すぎ。 ちょっとニュースを見る、くらいであれば良いのだけれど、リサーチ等、本格的にガシガシインターネットに接続するとストレスが増大する。 プライベートメールは既にFomaに移行しているので、AirH"の出番はない。 会社のメールはOutlookもしくは、Webメールしかなく、携帯未対応なので、AirH"で接続せざるを得ない。 この会社のWebメールシステムは、導入当初はどうしようもないモノだったのだけれど、少しずつ改善されてきた。 今ではブラウザ経由でOutlookとほぼ同じ機能が使える。 Javaのアプレットを使用しており、OutlookがWebブラウザ上にそのまま載っている感じ。 Outlookがほぼそのまま載っているので、メールの読み書きけではなく、設定等までほとんどの機能をブラウザ上で利用可能。 Microsoft Outlook Web Access。 僕は通常のOutlookはアプリケーションとしてかなり重いので嫌いである。 いつの間にやら本家のOutlookよりもOutlook Web Accessのほうが快適になってしまったので、日常的にはOutlookの使用をやめ、Outlook Web Accessをメインに使っている。 本末転倒なのだけれど、Web経由のほうが快適。 スピードも速い。 でも、ネットへの高速接続は必須。 AirH"128Kでは遅い。 携帯電話にも未対応。 Outlook Web Accessのiアプリ版を作ってください>>Microsoft なので、無線LANのホットスポットは必須。 僕のモバイル機器はPCだけではなく、PDAにも無線LAN接続機能を持たせている。 でも、無線LANホットスポットはほとんど使わない。 ごくごくたまに使うこともあるけれど、試しにつないでみる、という使い方。 日常的に使用していない。 接続が面倒だからである。 無線LANのホットスポットはまだフラグメントしたインフラである。 多くの事業者が「点」的に展開している。 さまざまな場所で利用するためには、いくつものサービスに加入せざるを得ない。 僕は無料系のホットスポットサービスにいくつか加入しているが、いちいちIDとパスワードを入力するのが面倒。 いちいち設定を行うのが面倒。 喫茶店やインターネットカフェ等の長時間滞在型の場所で使う場合は少々面倒でも我慢するが、駅やホテルのロビー等、短時間しか使用しない場所でいちいち設定するのは面倒。 サスペンド状態のノートPCの画面がガシッと開き、サクッとインターネットに接続したい。 いちいち、設定をしたり、IDやパスワードを入力したくないのである。 ID、パスワードは覚えていられないのでメモを参照する。 実用的とは言えない。 公共の場所、特に駅など短時間滞在型の場所では設定なしでホットスポットに接続できるようにして欲しい。 そもそもホットスポットの設置なんて、ほとんどタダみたいなものだろう。 基地1局あたり、数千円で設置できる。 月額のプロバイダ料金も何百円の世界。 ほとんどタダみたいなものである。 そんなところで有料サービスをやろうなんて考えるほうがどうかしている。 「顧客サービス」として無料かつ設定もIDもなしで開放すべきである。 利用料金がどうこう、という前に有料の「会員サービス」であるがための設定や接続が面倒なのである。 セキュリティーがどうのこうの、という問題はもちろんある。 無線LANの電波漏れは容認すれば良い。 どうせブロードバンド接続は利用時間無制限の固定契約なんだからケチケチするな。 誰でも接続できるように解放すれば良いのだ。 勝手に「自分の電波」を他人に使用されたところで何も問題は生じない。 自分のPCが覗き見られる危険性に関しては、PC側で設定をしておけば避けられる。 無線LAN接続サービスはさっさと無料化すべきだ。 会員制も廃止すべき。 だれでも自由に「無料かつ設定なし」で使用できる公共インフラにすべきだ。 僕の自宅には無線LANのアクセスポイントが2つあるけれど、漏れ出る電波は誰でも使ってもらっても構わない。 企業は無線LANのホットスポットは、その場を訪れる顧客に対する「顧客サービス」として捉えなおすべきだ。 無線LANは公共インフラにならなければならない。 無線LANインフラが、携帯電話と融合したとき、3.5Gから4Gへ向けての進化の第一歩となる。 ただ、無線LANインフラが完璧に整備され、音声通話が完全にIP化されると、4Gの意味は薄れる。 でも4Gには4Gにしかできないことがある。 「点」としての無線LANホットスポットと「面」としての3G、4G。 4Gと無線LANは共存できる筈。 4Gと無線LANの共存、それがモバイルの次に目指すべき目標だ。 ■フリースポットhttp://www.freespot.net/ 追記(2004/09/15):社内の某氏より携帯電話経由で会社のOutlookを見る裏技を教わりました。知りたい方は直接ご連絡ください。
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