斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年06月17日(火) |
iPodとHDDビデオはパラダイムシフトを引き起こす「破壊的製品」 |
何度も書いていることなのだけれど、最近の僕の生活を一変させた製品の二大巨頭はiPodとHDDビデオである。
両方ともHDDドライブを活用した製品なのだけれど、この二つの製品は僕の生活を明らかに変えた。 この二つの製品は絶対に「買い」である。 いろんな無駄なモノを買って、実は後悔することも非常に多い物欲番長の僕が言うのだから間違いない。
世間的にはカメラつき携帯なども生活スタイルを大きく変えた製品なのかもしれないけれど、僕は以前からデジカメを持ち歩く怪しい系の人間だったので、携帯電話にカメラがついたところでそれほど生活スタイルは変わらない。 そもそも写真はほとんど撮らないし。 フィルムが売れなくなり、現像屋さんの仕事が激減している、という大きな変化はあるけれど。
iPodは使い始めてまだ1ヶ月と少ししか経っていないのだけれど、もはやCDの生活には戻れない。 いちいち棚からCDを探して、ケースから取り出して、プレイヤーにセットして、なんてアホらしくて、もはやできない。 後片付けができない僕はCDをケースにしまい忘れて、CDが散乱することになるし。 以前はCDウォークマンも使用していたのだけれど、何枚ものCDを持ち運ぶことなど、今となっては想像すらできない。
自宅のCDは既に全てMP3化を完了し、HDD管理に切り替えた。 以前に買ったLAN直付けのHDDにMP3ファイルを保存している。 今ではiPodを使わずに自宅で音楽を聴くときもPC経由。 僕のPCにはサラウンドスピーカーやらサブウーハもついているので音的にもまずまず。 そのうえ、無線LAN経由でMP3ファイル満載のHDDにアクセスできるので、どこの部屋からでも音楽を聴ける。 CDそのものは、クローゼットの奥にしまいこんでしまった(なぜか売らない)。
普通の人のCDの保有枚数は3、400枚といったところだろう。 そのくらいであれば、僕の買った30GBモデルではなく、15GBモデルでも十分に納まる。 僕も既に3,600曲をiPodに転送したが、ディスク使用量はまだ12.7GBである。
HDDビデオは使いはじめて半年以上になるが、テレビを見る時間帯の制限が一切なくなった。 僕は「見るかもしれない」番組は全て録画しているので、TV視聴は基本的に録画されたものが中心である。 時間の制限がなくなったので、帰宅時間にかかわらずドラマはきちんと見ているし、ニュース番組も早送りで見る。 おこちゃま向けのアニメ番組さえ見てるぞ。 CMは当然すっ飛ばすし、ニュース番組でもパリーグやゴルフの試合結果等、僕にとってはどうでもいいニュースもすっ飛ばすので、3分の1くらいの時間で見終わる。 携帯電話経由で録画予約もできるので、朝の電車のなかで新聞のTV欄を見て、そこから録画予約を行っている。 なので、見逃しもほとんどない。
iPodとHDDビデオを持っていない人は、即、買うべし。 どうせ、いつかは買うことになるのだから。 買わずに便利さを体験しないのは、損である。 僕にしても、どちらの製品もずっと以前から使っていたわけではないのだけれど、今となっては、これらが存在しない生活は考えられない。 もはや、持っていて当たり前の製品である。
と、いいつつこの二つの製品は普及してしまうと、iPodは音楽業界、HDDビデオはTV業界のビジネスモデルを根本的に変えてしまうかもしれない破壊的製品でもある。
iPodはCDというメディアがいかにアホらしいものかを実感させてくれた。 音楽はデータとして存在していれば良いのであって、CDというメディアなどどうでも良いのである。 時間の問題でiTuneのようなダウンロードサービスが一般化するだろう。 以前から、CD屋はなくなる、と言われつつ、なくならなかったが、今度こそ本物だ。 8年ほど前に、某ソ○ーミュージックにダウンロードサービスの提案をして「CD屋を潰す気か!」と、怒鳴られて出入り禁止になったり、日本のレコード会社を無視して海外のレコード会社と直接交渉をしてJASRACから警告を受けたりした僕だが、もはや誰にも止められない。 店舗でのCDの販売など、もはや意味なし。 今度こそ、リアル店舗のCD屋は潰れるだろう。 AmazonもiTune経由で音楽販売を検討している、っていうし。 本は紙としての可搬性や視認性等の優位性を持っているが、音楽はCDというメディアが存在し続ける必然性がなにもないのだ。 今後、僕はTSUTAYAに並んでいないCDしか買わないだろう(と、いいつつTSUTAYAに並んでいるCDはメジャーなものしかないのでつらい・・・。かつ、僕が買う中古CDの上限額は300円である。それ以上の値段だとレンタルCDより高くなり、勝負に負けた気がするから)。
HDDビデオは、TVのCMはすっ飛ばすものだ、ということと、放送時間など無視して良い、ということを教えてくれた。 HDDビデオが普及すれば、CMで成立している放送業界は事業が成立しなくなる。 放送時間が無視される、となればゴールデンタイムという概念もなくなるし、深夜帯であっても、有効に活用できるようになる。
iPodとHDDビデオを買って、放送業界、音楽業界を破壊、というかビジネスモデルのパラダイムシフトを引き起こすことに参加すべし。
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