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2003年06月10日(火) 日本人のネオコン化は是か非か?

昨日、本当に書こうと思っていたのは、日本人のネオコン化についてである。
いつの間にやらジャーナリズムの話になってしまっていたけれど。

昨日書いたように、僕はサヨク的教育を受けて育った。
もともと反社会的なコドモであった僕にとって、「くたばれ!エスタブリッシュメント」的なモノの考え方はすんなりと入ってきた。
僕はブルジョアでもプロレタリアでもないが、反社会的なコドモではあった。
「反」社会的、というよりも「非」社会的なコドモ、といったほうが的を得ているかもしれない。
大人社会に背を向けて生きる僕にとって、サヨク的思想は違和感なく入り込み、根を張ってしまったのである。

ようするに主流的なものが嫌いなコドモだったのだ。
巨人とか自民党とかNHKとか日本の大企業や官僚とか千代田区とかヒットチャート上位のJ−POPとか。
未だに阪神ファンだし、選挙には行かないし、NHKの受信料は払わないし、外資にしか勤めたことがないし、路上喫煙不可の千代田区には近寄らないし、J−POPはレンタルCDですら借りない。

話が最初っからズレた。

本題は日本人のネオコン化。

戦後もそろそろ60年になろうかとしてのだけれど、日本人は未だに戦争のトラウマから逃げ切れていない。
戦後生まれの親から戦後20年以上たってから生まれた僕でさえ、戦争のトラウマに囚われている。

サヨク教育を受けた僕は「日本はとても悪い国です。中国、韓国・朝鮮、アジア各国で悪い事を一杯してきました。謝罪と賠償をいくらしてもし足りません。軍備は絶対に悪い事です。憲法九条は変えてはいけません」と、言い聞かされて育ってきた。
そして、その教育の効果は深層心理のなかで深く根をおろしている。

一方で、資本家に魂を売った資本主義と合理主義の塊のような僕がいる。
資本主義者兼合理主義者の僕は言う。
「国家が国家足りうるためには、軍備は不可欠。自分の国を自分で守れないで主権国家と呼べるのか?自衛隊などというお茶を濁した存在ではなく、きちんとした軍隊を日本は持つべきだ。専守防衛は立派な思想だが、軍事的脅威は軍事力で排除すべきだ。実態に合わない憲法九条は今すぐに改憲すべきだ」

僕のなかには二つの人格がいる。
合理的に考えて、日本人がネオコン化することは当然の事である。
明らかな脅威が存在するのであれば、日本は自力で自分の国を守るだけの法と軍事力を持つべきである。

でも、もうひとりの僕は、軍事的脅威があろうと軍事侵攻があろうと専守防衛に徹しろ、という。
米軍に守ってもらって、日本としてはあくまでもやられっぱなしでいろ、という。
日本は過去に過ちを犯してきたのだ、軍事攻撃を受けても、じっと耐えるしかないのだ、と。

アタマでは日本はネオコン化して当然だと思うのだけれど、どうもスパッと割り切れない。
教育って何年も経っても影響するものだな、と思う。




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