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2003年06月01日(日) 明日からはスマートカジュアルなのだ

6月になった。
僕の会社は6月から9月末までは「スマートカジュアル」と称して、カジュアルの服装で出社しても良いことになっている。
明日は残念ながらクライアント先に行かなければならないので、スーツだけれど。

コンサルタントはクライアント先に常駐している場合も多いので、スマートカジュアルの恩恵を得られない人も多い。
僕はクライアント先ではなく、自社オフィスで仕事をしているので、基本的にカジュアルで構わない。

僕はスーツが嫌いだ。
嫌い、というより憎んでさえいる。
スーツを着なくても良いという会社から転職のオファーがあれば、少々年俸が下がっても転職しても良い。
年俸100万円減くらいまでなら許容範囲だ。

スーツになど何の意味も無い。
ネクタイに至っては、アクセサリーを強要されているのと同じで、強制的に鼻ピアスをつけろ、とかチンコケースをつけろ、言われているのと何ら変わらない。

一万歩譲って、スーツはビジネスカルチャーだから、という観点で考えても、クライアントや社外の人間と会う場合はしかたがないとしても、自社オフィス内で、社内の人間にしか会わない日にまで、スーツを着ることに何の意味があるのか?

徹夜続きで、床で寝ているようなコンサルタントにとって、ベストの服装はパジャマ兼用のスウェットの上下であろう。
Tシャツ、短パンは夜は冷えるので推奨できない。
制服として、会社に出社したら、三本線の入ったジャージに着替える。
アナリスト、コンサルタント、マネージャーとクラスによって、線の数を変える。
マネージャーなら三本線だ。
所属のグループによってジャージの色も変える。

会社からのカジュアルに関するガイドラインにはこのような記述がある。

「この制度は各個人の良識とセンスに依るものですが、容認できるCasualかどうかの境目は、自分の目ではなく、あくまでも第三者が見て好感を持てるスタイルだということを意識して下さい」

ごもっとも。

自分の目で判断したら、Tシャツ、短パン、ビーサンになってしまう。
でも「第三者から見て好感を持てるスタイル」は難しい。

結果的には「第三者から見て好感を持てるスタイル」として、ゴルフウエア主体の「日曜日のお父さん」スタイルが増殖するのであった。
僕はゴルフをやらないので「日曜日のお父さん」にはならないが、他人に言わせれば、B級コピーライター的な格好なのだそうだ。

僕らのようなコンサルタントは他人から「アタマ良さそう」と思われなくてはならない。
実際にはアホであっても、外見はアタマが良さそうに見えなければならないのである。
「本当はアタマがいいのだけれど、外見はパンク」、というのは許されない。
推奨されるのは「本当はバカだけど、外見はアタマが良さそう」である。

パンクの兄ちゃんが洗濯ノリで固めた赤いモヒカンに鋲を打った皮ジャンを着たり、ヘビメタの兄ちゃんが髪を腰まで伸ばしてぴちぴちのパンツをはいたりするように、コンサルタントもアタマが良さそうに見える外見が必要なのである。
それが社会人ってもんだ。

バブルの頃であれば、ここぞとばかり、デザイナースプランドで固めて出社してくる人間が続出したのだろうけれど、今はデフレ不況の世の中。
着飾って出社してくるような社員は皆無である。

いつの間にやら、「お洒落=バカ」みたいな時代になった。
まあ、ここで言うお洒落とはセンスのことではなく、ブランド物とか高い服、という意味で使っているのだけれど。
僕もほんの数年前までは、丸井のバーゲンで並んで、ブランド物の服を買いあさるアホだったが、今はそんなことは全くない。

ユニクロに行って、激安の夏服をごっちゃりと買って来んといかんな。




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