斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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Wiredに「あらゆる個人情報を記録する米国防総省の新プロジェクト」という記事が 出ていた。 題名だけ見るとありふれた「プライバシー問題」系の記事かと思うが、そうではな い。
このプロジェクト名は「LifeLog」という。 壮大で哲学的、というべきかガイキチというか。
個人の生活にかかわるありとあらゆる情報を収集し、索引を付け、検索可能にするのだそうだ。 国防総省のプロジェクトだっていうところはひっかかるのだけれど。 テーマとして面白いと思う。
個人的にはクローン技術よりもずっと面白い。 自分のクローンができたところで、そのクローンは自分と遺伝子が同じだというだけで、本質的には自分自身とは異なる存在だ。 自分自身の存在はDNAではない。 自分とは、すなわち「記憶」だからだ。
肉体なんておまけなのだ。 映画のブレードランナーでもレプリカントは自分の記憶を求めていた。
ライフログはある意味、精神的なクローン技術だとも言える。 デジタルな自分の精神をもうひとつ作り上げること。 「デジタル・ダブ」。 デジタル世界での自分自身の複製を作り上げること。
本当のところはクローン以上に神の領域を冒しているのかも知れない。 でも、僕には興味深い。
■あらゆる個人情報を記録する米国防総省の新プロジェクト http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20030521202.html
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