斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年04月27日(日) |
若いうちからミニバンなんぞに乗ってたらロクなオヤジにならんぞ |
スポーツカーが若い世代に全然売れてないらしい。 今、スポーツカーを買っているのは40代以降らしいのだ。 フェアレディZの購入者の58%、RX−8の予約客の37%が40歳以上であるという。 これは、若い世代がお金を持っていない、という事ではない。 若い世代がそもそもクルマに興味を示さず、そのうえスポーツカーではなくミニバンに移行してしまったからである。 由々しき事態だ。
会社でも若い衆とクルマの話をすることは皆無だ。 クルマになど興味がないようである。 クルマオタクは概して僕より年上の層だ。
今の20代はクルマに対する思い入れが全然無い。 おっちゃんが若い頃はなあ、年収と同じくらいのクルマをローンで買うたもんや。 学生時代はバイク、就職したらクルマ。 無理して買うたもんや。
僕は就職してすぐに、発売されたばかりのユーノスロードスターを買った。 5年後にVOLVO850エステートに買い換えた。 そのまた5年後にはAidi TTクワトロを買った。 全部新車だ。 それに全て発表後速攻予約買いだ。 収入が多かったワケではない。 無理して買ったのである。 TTを買う頃には経済的な余裕もできていたが、少なくともユーノスロードスターを買った新入社員時代やVOLVO850エステートを買った20代の頃は結構苦しかった。
僕はカーグラフィックTVおよび二玄社という、ある種のクルマ教とも言える宗教に脳をやられていた感はある。 かつての僕は女性ボーカルのジャズっぽいスカした音楽をクルマのなかで聴きながら「やっぱり、日本車のシートはヨーロッパに較べると10年の隔たりがあるよね」とか「日本車はCADによってダメになった」みたいなカーグラフィックで松任谷さんと田辺さんが語るような会話を続けていた。 カーグラ教においては、絶対的なクルマのパフォーマンスではなく、クルマの思想や哲学が語られなければならない。 思想としてのクルマなのである。
僕の現在のクルマであるAudi TTであれば、バウハウスだとか未来派の文脈で語らなければならない。 「このホイールの円は馬車のモチーフなんですよ。それにほら、このウィンドウの狭さ、車内の閉塞感。これは第一次世界大戦当時のドイツの戦闘機なんですよ。この禁欲的なラインはモダンでありつつ懐かしさを憶えますよね」みたいな。
ところがだっ〜! 最近の若いモンはクルマに興味がないどころか、あったとしてもミニバンとか買ってしまうのである。 あのなあ、ミニバンは後ろに乗るものであって、自分で運転するものじゃないんだよっ。
タイヤは太くて薄くてでかくなきゃいけないんだよ 僕のクルマのタイヤは225/45だ。 エンジンはリッターあたり100馬力以上なきゃいけないんだよ。 僕のクルマは1800ccだが、225馬力で、リッターあたり125馬力だ。 クルマの先は尖ってなきゃいけないんだよっ。 僕のクルマは尖ってないが、芸術的に変なカタチだっ、おかげで運転しにくいが。
僕の場合、PS2のグランツーリスモ3では自分のクルマでプレイする事ができる。 そのうえ、246コースを選択すれば、自分の会社の前がスタート地点なのである。 自分のクルマで、自分の勝手知ったる道でレースゲームができる。 どやっ、うらやましいやろ。
若いうちからミニバンなんぞに乗ってたら、ロクなオヤジにならんぞ。
■スポーツカーが売れなくなったという記事 http://www.asahi.com/car/news/TKY200304210107.html
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