斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年04月07日(月) |
客観的な文章が書けない・・・ |
現在僕が関わっているプロジェクトは報告書をワード形式の文章で提出しなければならない。 題名も「××に関する調査研究」。 通常、僕たちはパワーポイントを使って報告書をまとめる。 ごくごくたまに、今回のようにワード形式の文章による報告書を指定されることがある。 英文の報告書を求められることは過去にも何度かあったのだけれど、ワード形式の報告書は実ははじめてである。 「調査研究」などという題名も初めてだ。 まるで日本の○○総合研究所みたいだ。 いつもは「××事業参入戦略」とか「××事業再編戦略」みたいな感じの題名である。 1ヶ月ちょっとの期間で300ページくらいのワードの資料を作る。 いつも文章は書きまくっているので、楽勝だろう、と考えていた。
甘かった・・・。
僕は「調査研究」みたいな客観的な文章を書くのは初めてだったのである。 超主観的な「俺様文章」しか書いたことがない。 今回はあるテーマについて現状がどうなっていて、今後どう展開していくと見られるか、みたいな客観的な視点でまとめることを求められている。 「調査研究」だし。 調査研究なので、動向がきちんと押さえられていればそれで良いのである。 でも、今まで戦略ばっかりを作っていた僕はついつい、この企業がこのような動きをしているから、このように攻めるべし、みたいな文章を書いてしまう。
この事態には作業を始めてすぐに気づいた。 対応策として異常に細かい構成表を最初に作り、書くべき内容をガチガチに決めてから書き始めた。 それでも書いていくうちにどんどん、「俺様としてはこう攻めるべきだと考える」みたいな表現が出てしまう。 自分で構成を作っておいて、僕自身が最も逸脱していたりする。
そんな僕に対して、スタッフは僕の作った構成表に従って、客観的に粛々とリサーチをし、リサーチ結果をきちんとまとめてくれる。 僕はそのようなこつこつ系の作業は大変苦手である。 僕は中途採用なので、そのようなこつこつ系の下積み期間を経験していない。 たぶん、やれと言われてもすぐ飽きてしまうだろう。
ここだけの話だが、僕の仕事スタイルは「一筆書き」と呼ばれている。 報告書をまとめる際、調査も分析もせず、一気に一筆書きで書いてしまうことがたまにあるのである。 ガーっと一気に思いつくままに書いて、後で事実の数字やデータを入れ込み、修正する。 それが僕の仕事スタイル。
一般的にコンサルタントは仮説を作り、次に検証の作業を行う。 僕の場合は仮説の段階で、一気に書いてしまうのである。 まあ、同じようなタイプのプロジェクトが多いので、仮説の段階でもほとんどハズれてはいないのだけれど、特異なスタイルである。 決して誉められたことではない。
「それってコンサルタントじゃないじゃん」とよく言われる。 いいんだよっ、それが僕のスタイルなんだから。
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