斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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2003年04月03日(木) |
最近どうも「芸」が荒れているような気がする |
最近どうも自分の「芸」が荒れているような気がする。 「芸人」としては由々しき事態だ。
コンサルタントがどんな仕事をするのかも知らず、間違って転職してから3年と少しが経った。 転職当初は、「芸」も何もあったもんじゃなく、仕事そのもののやり方が全くわからなかったので、気合と体力でヤケクソ的にお茶を濁し続けていた。 人の出入りの激しい戦略コンサルタントにとっては勤続3年は長いほうである。 フト気がつくと、古株になってしまっていた。
3年経ってみて、なんだか最近自分の「芸」が荒れてきたなあ、と感じることが多くなった。
僕はいわゆる中間管理職だ。 クライアントがいて、部下がいて、上司がいる。 三者に挟まれて、右往左往するのが僕の役割である。 クライアント>部下>上司というのは僕にとっての優先順位だ。 クライアントを最優先しつつ、部下のご機嫌を取り、上司の目をうまく誤魔化す。
三者に挟まれていると、三者をうまく調整するだけでかなりのエネルギーを消耗する。 時間も食う。
一人で仕事ができるのならば、納得が行くまでじっくりホテルにでも籠もればよいのだけれど、そうはいかない。 自分一人でできることなどたかが知れている。 僕は三者に挟まれて右往左往しているうちに、あっという間に時間を消費していく。 いつの間にやら、時間がなくなっている。
仕事は常に時間と予算がない。 サラリーマンになって10年以上になるけれど、時間と予算に恵まれたことは一度もない。 きっと世界中の全サラリーマンの共通の悩みだろう。 時間と予算に余裕のある仕事などこの世にはないのだ。 比較的人に恵まれているのがせめてもの救いだ。 幸い人間関係で苦労したことはほとんどない。
「ああ、もう少し時間があればなあ」 「もう一人、スタッフがアサインできればなあ」
自分が完全に納得できる仕事を完遂させるのは難しい。 プロジェクトが終わった後で、いつもいつも「ああ、もう少しやっときゃ良かったなあ」と後悔する。 でも、現実には一日は24時間しかないので、いくら努力しても一日24時間以上は働けない。 徹夜するのも3日くらいが限界だし。 休暇なしで連続して働きつづけるのも、せいぜい連続3ヶ月くらいが限度だし。
最近どうも「芸」が荒れているなあ、と感じる。 「芸人」として生きるのはなかなか難しい。
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