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2003年03月02日(日) ゲームで戦争を代替できないのか

そろそろ戦争、である。
僕は反戦主義者ではない。
戦争は人類にとって必要な行為だと思っている。
勝手にやればいい。
殺し合いもよし、虐殺もよし。
ミサイルが買えなければ、生物化学兵器、爆弾テロ。
気が済むまで、殺しあえ。
どちらかが完全に崩壊するまで、徹底的に破壊すればいい。
お互いに自分の信じる正義のために、殺戮せよ。

まあ、しかたがないわな。
戦争は人類の性だから。

いくら人間が進化しようとも、戦争はなくならない。
戦争がなくなるとすれば、それは完全な独裁体制が確立されたときだ。
地球がたったひとつのスーパーパワーによって支配される日。
それが、戦争のない世界。
戦争をしようにも、誰も逆らえない状態。
米国による世界征服の完遂が目前の今、戦争のない世界はすぐそこにあるのかも知れない。
戦争のない完全に平和な世界というのは、逆説的に見れば決して、幸福な世界ではない。
様々な文化、思想、民族、人種が存在しているからこそ、人類なのだ。
マルチカルチャーの許容こそ真の幸福な世界だ。
モノカルチャーの平和な世界になど、僕は暮らしたくない。

もうひとつの戦争のない世界とは、各勢力のパワーバランスが均衡して、ギリギリのところで戦争を回避できているだけのケース。
この場合は、均衡が崩れれば、簡単に戦争に突入する。
完全な平和にはほど遠い。
だが、現実の戦争のない理想的な世界とは、このギリギリの均衡のなかにしか存在しない。

戦争が完全になくなることはない、と思うのだけれど、一方でリアルにヒトを殺す必要があるのか、と思う。
殺戮が戦争の目的ではない。
武器を持って戦うのは戦争の手段であって目的ではない。

戦争とは「武力という手段によって相手を服従される政治的行為」だと僕は認識している。
でも、ヒトを服従させることに必要な要素は本当に「武力」だけなのだろうか?
ヒトにとって一番大切なものは「命」だから、とは言えると思うけれど、次に大切な「お金」でも代替可能ではないのか、と僕は思う。
「お金」など大切ではない、という意見は無視して話を進める。

かつての戦争は「領土」、「資源」、「宗教」、「イデオロギー」をめぐって行われてきた。
米国のイラク攻撃も、アラブ周辺の石油資源、石油産出国をイラクに牛耳られたくない、というわかり易い理由による。
石油の「米国」への安定供給と石油の価格をイラクが勝手に決めたりすることのないよう、イラクを攻撃するのである。
イラクが軍事力でアラブの石油産出国を牛耳ってしまったら、米国の受けるインパクトは大きい。
俺様の世界制服の邪魔をする「可能性のある奴」は、さっさと潰せ。

現代の戦争の目的は「経済」だ。
「領土」、「資源」、「宗教」、「イデオロギー」といった過去からの遺産も残っているが、本質的には経済問題である。
現代戦争は経済問題の発展系だ。
「領土」、「資源」、「宗教」、「イデオロギー」の問題など、カネで解決できるのである。
だったら、戦争はカネで解決すべきだ。

僕は戦争を経済行為によって代替できないのか、と子供の頃からずっと思っていた。
ようするに、本当に殺戮を行わなくても、「おカネを賭けてゲームをやればいいじゃん」ということである。
命を奪わなくとも、経済的に国家が再生不能なくらいのダメージを与えられればそれで良いのではないのか?
戦争を殺戮大会と認識せず、一種の経済行為としてみなせば、賭けゲームによる戦争でも良いのではないのか。

世の中には戦争シミュレーションゲームはたくさんある。
お金をかけて国家が戦争シミュレーションゲームで対戦。
そのゲームのなかで、武器を買ったりする際にはリアルのお金を国連にデポジットする。
ゲームのなかで兵を雇う際にも補給の際にもリアルのお金を使う。
で、ゲームに負けたら賠償金として1,000兆円を支払う、とか。
○○半島を割譲する、とか。

でも、それでは貧乏国は戦争に勝てないではないか、という意見もあるだろう。
その通り。
戦争は金持ちが勝つのである。
リアルの戦争だって同じ事だ。

経済的インパクトを与えることが戦争の目的なのであれば、別に本物のミサイル打ち込まなくたって、いいじゃん。
ゲームでじゅうぶん。
最近のゲームは3Dだし、リアルだぞ。
ま、実際の戦争も、実のところは情報戦だから、ゲームとほとんど変わらなかったりするのだけれど。

「Franky Goes to Hollywood」の「WAR」のビデオクリップみたいにプロレスで勝負するのも一興かと。




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