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2003年01月18日(土) 平壌ハイ

日本にはラーメン評論家が5、000万人はいるが、北朝鮮評論家はそれを超える8、000万人は生息しているといわれている。
僕もご多分に漏れず8,000万人のうちの一人だ。。

僕は北朝鮮関連の本はもう2、30冊は読んでいるだろうか。
TVで北朝鮮特集があれば必ず録画して見ている。
きっかけはもちろん、テリ−伊藤著「お笑い北朝鮮」。
それに今は亡き「にらけらハウスっ!」が拍車をかけた。
「にらけらハウスっ!」は今は存在しないのでちょっと説明しておくと、北朝鮮ネタの相当ヤバイお笑い系のマンガサイト。
きっとどこかに拉致されて閉鎖したのだろう。

「お笑い北朝鮮」からはじまっているので、僕にとって北朝鮮は当然の事ながらお笑いの対象。
北朝鮮について語る人間は「お笑い派」と「ジャーナリズム派」に分類される。
僕はお笑い派である。

北朝鮮は金正日=ミッキ−マウスがいるディズニーランド、ワンダーランド、地上の楽園。
あんなに面白い国はない。
吉本新喜劇見るより、ずっと面白い。
国を上げてお笑いのネタを提供してくれている。
これほどのエンターテイメント国家があるだろうか。
金正日は最高のエンターテイナーだ。
拉致等、電波少年でやっていることと路線は似ているがスケールが違う。
北朝鮮が崩壊したら、西側の国のTV局がヘッドハントに殺到するに違いない。

拉致問題や核開発問題のおかげで、TVで北朝鮮のTV番組の一部が放送されることが多くなった。
今日もTVで少年律動体操のビデオをやっていて笑わせてもらった。
ああ、北朝鮮の音楽やドラマが見たい。
カラオケで北朝鮮の戦意高揚の歌を歌いたいなあ。
スカパーで北朝鮮のTV放送が見れるんだったら、即契約するのになあ。

今回読んだのは「平壌ハイ」。
北朝鮮への5泊6日の「観光旅行」のノンフィクション。
著者は石丸元章。
かつて「スピード」「アフタースピード」というドラッグのルポを書く過程でドラッグについて取材を進めているうちに、逆にドラッグにのめりこんでしまい、覚醒剤取締法でとっ捕まってしまったという、すばらしい著者。
僕は当然「スピード」「アフタースピード」も読んでいる。

著者が北朝鮮に「観光旅行」に行った理由は、覚醒剤取締法違反の執行猶予中だったために他の外国からは全て入国拒否をくらったから。
なぜか北朝鮮からはビザが発行されたらしい。
「平壌ハイ」という書名も北朝鮮に存在すると呼ばれる伝説の覚醒剤「平壌ハイ」から名づけられている。

内容はラリラリ。
正しい「観光旅行」「物見遊山」。
ジャーナリスティックな視点を極力排除して北朝鮮観光を楽しんでいる。
やっぱり北朝鮮を観光旅行するなら盗聴や監視をされていたいし、不便であればあるほど楽しい。
食事は不味いほうがうれしいし、ホテルのお湯は出ないほうがいいし、人々は高圧的であって欲しい,
北朝鮮観光は「プレイ」だから。
北朝鮮は高尚な「プレイ」として楽しみたいものだ。

この本はとんでもなく面白い。
最近読んだ本のなかではベストかも。
もともと僕はクーロン黒沢が異常に好きで、著作は全て読んでいるのだけれど、負けるとも劣らない。
絶対読むべし。
ただし、「お笑い派」として北朝鮮を楽しめる人限定。
僕も北朝鮮に「観光」に行きたいなあ。

北朝鮮を面白おかしく書くと、不謹慎な国賊とされる今日このごろだけど、韓国が太陽政策ならば、日本はお笑い政策を取とってもいいのではないかと僕は思う。
あのプライドの高い親愛なる将軍様にとっては、笑いの対象にされる事は耐えられないに違いない。
「笑っていいとも」に引田天功が出て、金正日を呼んだりしたら面白いのにな。
お笑いの力を侮ってはいけない。

■北朝鮮公式ホームページ(2月16日より。F5攻撃や田代砲は使わないように)
http://www.naenara.com/

↓本文とはほとんど関係ないけど、クーロン黒沢のサイト↓
■クーロン黒沢 告知君
http://www.hehehe.net/users/kowloon/
■クーロン黒沢 @Your Own Risk
http://www.zdnet.co.jp/variety/atyour/




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