斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
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いつの間にやら今年もあと僅か。 年末になると、在日日本人の恒例行事、年賀状の作成をしなければならない。 ああ、面倒くさい。
今年の年賀状の最大目的はオクノ総研のプロモーション。 そもそもオクノ総研は僕が日常的にはあまり会えない人たちとのコミュニケーションの場として作った。 年賀状以外ではほとんどやりとりのなくなってしまった人たちもたくさんいる。 そういった人たちとのコミュニケーションを復活させたい。 日常会えない人たちとの最大のコミュニケーションの場が年賀状なのである。 なので、年賀状は面倒でも作らねばならない。
僕はここ数年、フォトショップで年賀状データを作成し、フジカラーのFDiサービスを利用してプリントしている。 FDiで年賀状を作ると印刷以上にきれいな年賀状ができるのだ。 「結婚しました」「子供が生まれました」のド恥ずかしい写真入り年賀状と同じシステムを利用するのだけれど、フォトショップで完全データを作成してデータで持ち込むのだ。 フロッピーディスクを写真屋さんに持っていけばハガキにきれいにプリントしてくれる。 自宅のカラープリンターは面倒なので使わない。
クリエイター時代の年賀状作成は気合が入っていた。 年賀状は職業クリエイターにとって唯一、自分の好き勝手なデザインができる機会である。 クライアントがあるワケではなく、自分の好きなモノを作ってもいいのだ。 年賀状は自分のクリエイティブスキルを見せつけるプレゼンテーションの役割も担っていたので、丁寧に作りこんでいた。 年賀状というより、作品として作っていた。
しかし、僕はクリエイター職から離れて既に何年にもなる。 今はクリエイターからははるか遠い仕事についている。 実を言うと、もはやクリエイティブに対する興味はほとんどない。 このサイトのデザインを見ればわかるように、デザインをやる気がなくなってしまっている。
ほんの数年前のことなのに、以前はなんであんなにいろんなモノが作れていたんだろう。 自分の昔の作品を見ると感心する。 良くもまあこんなモノ作ったなあ。 最近はどうもデザイン作業が面倒くさくてしょうがない。 クリエイティブには大変なエネルギーを必要とする。 デザイン関連の本も雑誌もほとんど読まなくなったので、最近のデザインの傾向もよくわからない。 既に僕は時代遅れ。 エネルギーもスキルもない。
ここ2−3年はポストカードのど真ん中に極小の文字でキーワードを書いただけのものが続いている。 別にシリーズというわけではない。 単なる手抜き。 昨年は、ニューヨークの貿易センタービル事件のため、喪に服するという言い訳のもと、黒地に極小の文字で「Give Peace a Chance!」とだけ書いて出した。 印刷に出した写真屋さんから「画像が表示できないんですが」と、確認の電話がかかってきたくらいのシンプルさ。 僕の事をまだクリエイターだと思い込んでくれている人達からはデザインを誉めてもらった。 ごめんなさい、単なる手抜きです。 考え尽くした結果、シンプルになったワケじゃないです。
と、いう事で今年も手抜きデザイン。 さっき、30分くらいで作りました。 明日、印刷に回します。 デザインに期待していた皆さん、ごめんなさい。 僕はもう、クリエイティブに対する力はなくなってしまったみたいです。
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