自立日記
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N子と会う日がやってきた。2年ぶりだ。 その日は、会ったらどういう気持ちになるか、そればかりを考えていた。 N子自身は、どういうつもりで会ってくれるんだろう。 今日は、2人の気持ちがどこまで近づくのだろうか。
6時を過ぎる。仕事がアガった。 ミスがあって居残りになりそうになった。でもリーダーのお陰でなんとかアガることができた。感謝! 2年ぶりの大事な日だもんね〜〜。
N子と会えると思ったら、はしゃいでしまう。 少しでもたくさんの時間、N子と一緒に居たいので走った。 打撲してるヒザをかばいつつ、スキップみたいにして走る。 走ったせいでこの時、マフラーを落としてなくしてしまった。 新宿を走る。でも仕事上がりの人でいっぱい。 思うように前に進めない。焦る焦る。
待ち合わせ場所を確認するために、N子に電話。もう待っているはず。 N子の最後の言葉『……気が変わらなかったらね……』 この言葉が怖くて、それから連絡を取っていなかったんだ。 N子はなんか、冷たい口調で話していた。俺に会うのが嬉しくないのかな? よくわからない。 とにかく急いで待ち合わせ場所に向かう。
ここだ。あたりを見回す。いない……いた。 N子だ!N子だ! 最後に見たときと同じだ。 わ〜〜い。
「久しぶりだね」
「久しぶり〜」
N子は俺をジロジロと見ていた。でも見た目は十分気を付けてる。大丈夫のハズ。
俺はN子の顔を見た。 N子はニキビができて、病院に通ってるって言ってた。 たしかにソバカスみたいだったけど、気になるほどじゃない。 目元も、口も、鼻も、ほっぺも、背の高さも、髪の色も、最後に見たN子と同じだ。 N子はダッフルコートを来ていた。 俺も昨日までダッフルコートだっだ。服を買わなければダブっているとことだった。よかった。 俺は始終ニコニコしていたと思う。 でもN子は、すぐに視線を避けた。
「今日は早く帰らないと行けないんだ。食べたらすぐに帰るから。」
「そうなんだぁ。」
neoは、今日のことを、イロイロイロイロ考えていた。 期待しないで済むはずがない。 それを制止するように、N子はツマンナイことを言う。それも会ってすぐに。 N子にそう言われても、気持ちを抑えることはできなかった。
「行こっか」
高島屋の中に入る。俺はポケットに手を突っ込んで進む。 N子が腕を組んでこないかなぁと期待しつつ。 でもN子もポケットに手を突っ込んでる。
・・・
ハンズの上の階に進む。結局食べたのは13階くらいだったかな。 ずっとエスカレーターで昇っていった。 俺はN子の顔を見る。 やっとN子の顔を見れた!見れた! またしばらく見れないかもしれない。だから覚えておこう。 そう思ってず〜〜と見る。 だけどN子は、よそ見をしている。
「そんなにハンズが珍しい?」
「うん、新宿は久しぶりだし」(視線を合わせない)
「俺に会うのも久しぶりだろうよ〜」
「・・・」(視線を合わせない)
どうにも煮え切らなくて、焦ってきた。 数階まで上がったとき、N子の手を取って、手を繋ごうとした。 だけどN子は手を振り払った。
「食事するだけだから。」
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