セピア色の思ひ出

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2002年11月23日(土) **一年で一番大切な日**

彼と付き合い始めて、まる二年を迎えました。

出会って四年半。
仲良くなって二年半。
付き合い始めて二年。

元々、近くの高校で同じ陸上をしていた先輩と後輩の間柄だった。
私の地元では、市内の高校の陸上部は皆、市営の陸上競技場で毎日練習していた。
私が高二になった頃、彼は一年生の新入部員として、その競技場にやってきたのが最初の出会いだった。

高校の頃は、彼とは毎日その競技場で顔を合わせていたけれど、当時はあまり会話を交わしたこともないほど薄い関係だった。
ただ、私の高校と彼の高校の部員はみんな仲が良かったから、週末になるとよく団体でカラオケなんかに行ったりして、年齢・性別関係なくぎゃぎゃー騒いで。
みんなでつるんだあの頃。すごく楽しかったな…。
そして当時は、彼はつるんでる仲間の一人、っていう感覚しかなかった。

それが、私が高校を卒業して上京した年の六月、突然彼(当時高三)からメールが来たんだ。
そのメールが全ての始まりだった。
内容は他愛のないものだった気がするけど、とにかくそれから全てが動き出した。

それからまもなく電話をするようになり、夏休みに私が帰省した際には会ったりして、私は彼にどんどん惹かれていった。
そして彼に告白したのが二年前の今日。
彼は地元に、私は東京にそれぞれいたから、電話での告白だった。

あれから二年、いろいろあった。
でも一番嬉しかったのは、彼が、病気を含め私のこと全てを受け入れてくれたこと。

私が病気になったのは付き合い始めて1ヵ月後のことだった。
年末年始に実家に帰省していた際の、突然の発病。
急遽、地元の大学病院に入院することになった。
そして、自分がいわゆる「難病」に…しかも二つも…かかったことが分かって、
一番最初に思ったことは、病気を背負った私と付き合ってゆくことで彼に迷惑をかけてしまうのではないか、ということだった。
だから私は彼に別れ話を何回も何回も持ち出した。

でも私の病気は問題ではない、それよりも病気のことを二人で一緒に考えてゆくのが、付き合ってゆくってことなんじゃないかな…彼はそう言ってくれたんだ。
そして入院していた二ヶ月間ほとんど毎日、彼は足しげく病院へ通ってくれ、私を励ましてくれた。
病気になり、入院し、彼からの気持ちがとても伝わってきた毎日だった。

あれから二年、私たちはまだ遠距離恋愛中。
彼は今、地元で二浪しちゃってるんです。
けれど、それももうすぐ終わりになる(はず)
来年の四月になれば彼は東京の大学へ来る(はず)

彼は今度の受験に全てをかけている。だから勉強一筋。
今は一日2〜3回のメールと、月に三回の電話のみの関係。
それでも私は一日に何度も彼のことを考える。
そして静かに彼を待つ。
それだけが、今の私が彼にできること。










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