***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2006年04月23日(日)そのままでええよ。

週末。そうると会う約束をしてた。
会える日の朝。あたしはいつになくブルーやった。

正直に言うなら。体調よくなかった。
疲れるといつも痛む親知らずが痛くてしょーがなくて。
そうるの前でもちゃんと笑える自信がなかった。

会いたい気持ちに変わりはない。
だって全然会えてないもん。会いたいに決まってる。
でも自分が絶好調じゃないときに会いたいと思うのは。
実はとてもずるくて卑怯でわがままな気がした。
だってあたしは安心するし。満たされるかもしれんけど。
代わりにそうるを疲れさせる可能性だって十分にある。

顔をしかめてばっかりで上の空なあたしと一緒にいて。
そうるが不快な思いをせーへんはずがない。

電話がかかってきて。「何時に行けばいい?」って聞かれて。
あたしはちょっと間を空けてから。「今日は会えへんかも。」って言った。
ドタキャンなんてありえへんあたしやから。そうるもびっくりしてた。

「なんで会えへんの。」
「・・・んとな。歯が痛いねん。」
「歯?あぁ・・・親知らず?」
「うん。今回はちょっとひどいねん。」

会いたいのになぁ。ちくしょう。
そう思いながら言ったら。そうるは言った。

「ひとりでおりたい?ひとりがいい?」
「そうじゃないならうちは会いたい。」

会いたいって言われるのは久しぶりな気がした。
こんなふうにストレートに言われること自体。
なんだかずいぶん長い間なかったような気がした。

いやもちろん。会いたいから会うんやけど。
今までだってそうやったはずなんやけど。
当たり前の言葉が。当たり前に嬉しかった。
言うのと言わんのとじゃ全然違うよなって改めて思った。

・・・うん。あたしだって会いたいさ。
でも今日は果たして会っていい日なのかしら。
そう思ったから。あたしはすぐには「うん」とは言えんかった。

「あたし・・・しかめっつらやで。たぶん。」
「ええよ。うちは気にせーへん。」
「痛い痛いって言い続けてばっかりやで。」
「ええってそんなん。なんぼでも言えばええし。」

いろいろ気にしまくりのあたしに。
そうるは「もー考えすぎ。」って言ってから言った。
「ええかっこせんでええって。そのままでええがな。」

その言葉が。ストンとあたしの中に落ちてきた。
歯は確かに痛いのに。痛いままやのに。
いつの間にか。あたしはすごい笑顔になってた。


ねぇそうる。なんか最近あんまり会えてへんからさ。
久しぶりに会うときぐらい最高のあたしで・・・なんて。
あたし自分の知らんところでもちょっと思ってたんやろね。

でも思い返せば。あたしはあんたとのこれまでで。
具合悪いことなんていくらでもあったっけ。
腰やら足やらあっちこっち痛んでた現役時代も含め。
あたまイタイだの、おなかイタイだの、いろいろあったはず。

そのたびにぶっさいくな顔してイタイイタイ言うあたしに。
あんたは飽きもせずにハイハイって付き合ってくれてた。
時にはうんざりして「知らんがな。」って言われたりもしたけど。
基本はいつも揉んでくれたり擦ってくれたりしたやんね。

そうやん。忘れてた。あたし。
こんなにも曝け出してきたんやった。
こんなにも支えてもらってきたんやった。

いいとこばっかり見せようとしなくても。
いいときばっかり一緒にいようとしなくても。
こうやってここまで続いてこれたんや。

何を今さら怖がるねん。あんたはそう言いたかったんかもしれんね。

「じゃあ今日は3割り増しでぶさいくやと思っといて。」って言ったら。
「うわ。そりゃだいぶぶさいくや。覚悟して行くわ。」って言いやがって。
またあたしはキィーって言わされて。あんたにゲラゲラ笑われて。
あぁこれや。これがあればいいわって思わされた。

ありがとね。そうる。あんたの優しさ届いたよ。





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