***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2003年07月19日(土)自然体が好き。

今日は。そうるが練習に来た。

この前の練習のとき。勉強に集中したいって言って。
しばらくは練習を休もうと思うって話してたそうるやった。
あたしはそれで。しばらくそうるに会えんくなるんやって思って。
けっこうガタガタにへこんだりして。大変やったんやけど。

でも。昨日の甲子園の帰りに。そうるはあたしに言った。
「明日は行こうと思うから。持ってきてくれる?」って。
(↑ラケットもどきのことね。)

そう来たか。なるほど。さすが気まぐれそうる(苦笑)。

「しばらく休むんじゃなかったんかいな。」って。笑ってやろうかと思ったけど。
そうるの気持ちがなんとなく分かったから。聞くのはやめといた。
そんなあたしの代わりに。まひろとはつねは笑ってて。
「どっちやねん。ほんま。」「まぁええやん。おいでおいで。」
そんなふうにそうるに言ってて。そうるも苦笑いしてた。

勉強に集中とか言いつつも。やりたいもんはやりたいんよね。
やらなあかんことが目の前にあっても。迫っていることでも。
それを放り出したくなるぐらいのやりたいことがあるんよね。
分かるよ。そうる。だってあたしもそうやもん。

なーんや。あたしだけじゃないんや。そうるも同じなんや。
そう思ったら。初志貫徹しきれんそうるが。なんか嬉しかった。


最愛の人は。別によく出来た人間じゃなくていいって思う。
あたしは。そうるのことを認めてるし。すごいところをいっぱい知ってるし。
やらなあかんところでは。真剣になってやり通せるそうるを知ってる。

でも。完璧な人間なんて味がない。ダメなところがいっぱいあっていい。
情けないところとか。弱いところとか。隠さずに見せてくれていい。
もしそれで幻滅したとしても。あたしはそれだけで終わらんもん。
そんなことぐらいで。そうるをキライにはならんもん。
その程度の愛なら。こんなにも胸を焦がしたりはせんもん。


練習に現れたそうるは。楽しそうに走り回ってた。
「あかんわー。なんか今日ヘタクソやしー。」とか言って。
ミスするたびに。ブツブツ自分にキレてたりもしたけど(苦笑)。
なんかそーゆうとこも。もう全部かわいくてしょーがなかった。

練習が終わって。さて帰ろうかーってなったときに。
後輩がみんなしてそうるのバイクに群がってた。
「かっちょいいなー。」「いいないいなー。」「乗りたいー。」
口々にそう言ってる後輩たちに。そうるは笑いかけてた。
「いつでも乗せたるで。前のバイクよりも乗り心地ええはずやし。」
浮かれた後輩たちは。それでキャーキャー喜び始める。

そうるはやっぱり。みんなにとってはかっちょいい先輩みたい。
それは前から分かってたことやし。別に今さらやけど。
でも。でもでも。なんかそーやって盛り上がってるとおもしろくない。
だってその席は。あたしの大事な席やのにさ。
そんなに簡単に。誰でもかれでも乗せんとってほしいのに。

ひとしきり盛り上がった後輩たちが帰った後で。
帰ろうとせず。でも何も話そうとせず。そうるのそばにおるあたしを。
そうるはチラっと見て。またいつもみたいに笑う。

「・・・なんやねん。」
「・・・もしかして嫉妬?(苦笑)」
「あほか。調子乗んな。誰が妬くか。」
「ほー。まぁええけど。さて誰から乗せよっかなー。」
「・・・・・・・・・・・。ふん。」
「・・・あんたほんまに素直じゃないな(苦笑)。」
「もーうっさい。ほっとけ。」

そうるはどこまでも。にやにやしながらあたしをからかってた。
もうそーゆうのには慣れてるけど。やっぱりあたしは悔しかった。
後輩にも愛されてて。そしていい顔しまくりのそうる。
そーゆうのを見ると。嫉妬してモヤモヤした。

でも。いつもみたいにからかわれると。悔しいくせに幸せで。
見抜かれてる感じがくすぐったくて。どうしようもなかった。
確かにおもしろくなかったのに。そうるに対してむかつくーって思ったのに。
ちょっと相手されただけで。にんまり笑われただけで。
ずっとずっとそんなやり取りを続けてたいような気持ちになった。


ねぇそうる。あんたはいつもそうやけど。
あたしに対して優位とゆーか。自信に溢れてる感じがする。
あたしが自分のことを好きやってことを確信してるし。
嫉妬してるやろーとか。嬉しいくせにーとか。平気で聞いてくるし。

あたしは未だに。ちょっとしたことがあるだけで。
やばい。嫌われた。怒られる。そんなふうに思って焦るのに。
あんたはどんなことがあったって。あたしの前ではだらしなく笑うし。
そんなだらけまくりのくせして。あたしの愛を疑ってへん。

そーゆう自然体のあんたに。あたしはいつも呆れさせられる。
そして呆れながら。あたしはまた矛盾するけど。
あんたに対して。もっとだらしなくなれーって思ったりもする。

だって。かっちょいいあんたなら他の人も惚れそうやけど。
だらしなかったり。欠点見せまくりやったり。自分勝手やったり。
そーゆうあんたをちゃんと愛せるのは。きっとあたしぐらいやと思うから。

一般的なかっちょよさだけじゃ物足りんくて。
あたしだけに分かるような。あたしだけが受け入れられるような。
むかつくほどの自然体の魅力。そーゆうのでもええかなって思ったりする。
あたしに対して。えらそうにしゃべったり。自信に溢れてたり。
そーゆうあんたやから。あたしは好きなんかもしれんって思ったりする。

あぁそうる。やっぱりあたし負けてるな。こんなふうに思わされるなんて(涙)。





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