***☆For My Dearest☆***



***☆For My Dearest☆***

男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

MAIL

HOME

BBS
BACK INDEX NEXT

2003年06月27日(金)出会いと別れ。

今日で。とりあえずまたひとつ実習が終了。
残すはあと1週間。がんばろう。

今は楽しみなこと(バイク)があるおかげで。気持ちが前向き。
ずっと今の感じが続けばええなぁ。それはそれで難しいやろうけど。
とりあえず前向きなときはひた走ればいい。そう思う。


実習が終わる時間を。だいたいそうるに教えてた。
一緒に新しいバイクを見に行く約束をしてた。
ちょっとだけ実習が延長したから。急いで病院を出た。

そうるは。いつもの場所にいつもの姿でおった。
バイクに横向きに座って。携帯を触ってるその姿は。
やっぱりかっちょよくて。ずっと見とれていたいくらいやった。

そうるのバイク。真っ黒な自慢のバイク。
そこは。あたしが見つけた自分の居場所。
1番安らげる場所で。1番ドキドキできる場所。

あぁ。新しいバイクを手に入れるとはいえ。
あたしは。この慣れたバイクにはもう乗れんのや。
もうこのバイクに乗るそうるは見れんのや。
たぶん今日で最後なんや。

なんかそんなことを思ったら。急にせつなくなってきた。

「おいっすー。」ってそうるに言われて。
「おいっすー。」っていつも通り返すものの。
新しいバイクを見に行ける嬉しさと。愛しいバイクと別れる寂しさとで。
あたしは。自分でも分からんような複雑な気持ちになってた。

でもそれは。きっとそうるも同じやろうって思った。
1年以上乗ってきたバイクなんやもん。
走ることの魅力を。そうるに教えてくれたバイク。
警察に追いかけられたり。ときにはちょっと転んだり。
危ないこともいっぱい一緒に経験してきたバイク。
そんなバイクとも。あたしは今日でお別れ。そうるは明日でお別れ。

いつも通りに。そうるの後ろの席にまたがる。
しっくり体に馴染んだ感覚を噛み締めながら。
あたしは。初めてこのバイクに出会った日を思い出してた。


あれは確か。よく晴れた練習の日やったなぁ。
グランドまでバイクで来たそうるに。あたしは完全にやられた。
バイクに乗るとこも。降りるとこも。走ってるとこも。
メットを脱ぐとこも。愛しそうにポンポンって車体を叩くとこも。
もう全部全部がかっちょよくて。痺れまくりやった。

練習後に。ようやく待ち望んだ場所に乗れた。
体に伝わる振動に。目の前にあるそうるの背中に。
何を今さらと思いながら。ありえへんほどにドキドキさせられた。
「ちゃんとつかまっときや。」って。そうるはあたしの腕をつかんで。
自分の腰に巻きつけさせて。河川敷の上を走ってくれた。

耳元をギュンギュン風が切っていった。
やばいくらいに興奮した。胸が高鳴った。
ちっとも怖くなんかないのに。テンションが上がりまくって。
「ちょー!怖いしー!速いしー!」って叫びまくってた。
そんなあたしの声を聞きながら。そうるはちょっと後ろを向いて。
「何が怖いねん。こんなん安全運転やん。」って笑ってた。
(ちなみに確か時速80キロやった。・・・これは安全?(笑))

あれから1年ちょっと。いろんな景色を見てきたなぁ。
いろんな場所に行って。いろんな時間を過ごしてきた。
あたしとそうるのそばには。いつも大好きなバイクがあった。

ケンカして。心底むかついて。もう知らんって思っても。
バイクで家まで送ってもらってるうちに。頭を冷やすことができた。
冷静になって反省して。ちゃんとごめんなさいって言い合えた。
あたしにとってそうるのバイクは。ほんまに必要なものやった。

でもそれは。もちろんそうるにとってもそうやろうと思う。
あたしが。さっきはごめんって言った後で。
そうるも。うちも悪かったって言ってくれたし。
言葉を交わさずに走って。お互いにいろんなことを考えて。
ちゃんと戻るべき場所に戻れてたのは。あのバイクのおかげやって思う。

あぁ。大事な大事なバイクやった。かけがえのない宝物やった。


店に向かう途中。信号待ちでそうるに話しかけた。
そうるの背中がちょっと寂しそうに見えたから。
あたしの寂しさは。くっつけた体を通して伝わってる気がした。
でも。なんか言葉にして言いたくなった。

「なぁ。やっぱりちょっとは寂しかったりする?」
「そら寂しいわ。ガラにもなく涙ぐみそうやもん。」
「そっか。あたしはかなり寂しい。もう泣きそうやわ。」
「・・・頼むから店先では泣かんといてや(苦笑)。」

あぁそうか。そうるも寂しいんよな。当たり前やんな。
涙ぐみそうやって言葉が。あたしの胸を締め付けた。
そうるには。1人で乗ってた時間もいっぱいあるわけやし。
そりゃあたし以上に寂しくて当然やんね。

そう思ったら。もうそうるもバイクも全部愛しかった。


ねぇそうる。もうすぐ乗れんくなるあんたのバイクに。
あたしは。あんたに捧げる思いと同じくらい。愛が溢れてくる。
そして。あのバイクにもう乗れんのが寂しくてしょーがない。

だって。ほんまにほんまに好きやったんやもん。
あのバイクに乗ってるあんたも。乗せてもらってる自分も。
バイクで走りながら過ごす2人だけの時間も。
あたしは。ほんまに大好きやったんやもん。

でも。寂しがりすぎて。新しいバイクを歓迎できんのはあかんよね。
すぐに思い出に浸って。涙ぐんでまうのはあたしの性格やけど。
でもそれじゃ新しい幸せを満喫できんくなってまう。

あのバイクを愛しいと思う気持ちは。この先も忘れへん。
でも。そうるが新しいバイクを手に入れて。
あたしも。新しい居場所に馴染んでいく。
まだ見えん景色を。これからもあんたと見ていく。
それって。やっぱり幸せなことやなって思うから。

愛しいバイクに。心からの「ありがとう。」を。
そして新しいバイクに。心からの「よろしくね。」を。
あたしはこっそり。胸の中でつぶやいてたんよ。
店の外と中にある2台のバイクを見比べて。
これまでの感謝と。新しい期待とで。胸いっぱいになってたんよ。

寂しいとか言いつつ。あんたは目の前にある新しいバイクに夢中で。
そんなあたしには全然気づいてなかったけどさ(苦笑)。





☆押したら変わる投票ボタンです☆

↑あぁー。早く乗せてほしいなぁ。いつになるかなぁ。





MAIL

HOME

BBS
BACK INDEX NEXT



↑よかったらぽちっと押してください☆

♪Myエンピツに追加♪


written by さあや

Design by shie*Delicate Erotic

thanks for HTML→HP WAZA !
thanks for Material→NOION
thanks for MIDI→HAPPYDAY