明日は。世間では連休最後の日。 あたしにとっては。のんびり休暇の最後の日。
火曜から。病院実習が再開する。 やらなあかんことが山積みの日々がまた始まる。 あたしは。要領が悪いんかもしれんけど。 忙しくなってくると頭の中がそればっかりになって。 ごはんを食べてるときでも。お風呂に入ってるときでも。 しんどいことばっかり考えて。どこまでも落ちていきやすい。
がんばれてへん自分に気づいて落ち込んでみたり。 そのくせ。もうどうでもええわーとか思って適当に取り組んでみたり。 そしてあげく。どかーんと痛いことがあってへこみまくったり。 そういうのを繰り返して。心身ともに疲れ果てていく。
分かってる。あたしだけがしんどい生活をしてるわけじゃない。 みんなそれぞれしんどい時期がある。がんばらなあかん時期がある。 それやのに。あたしは上辺だけしか見えてへんくて。 周りはけっこうラクに幸せを手に入れてるように見えたりもする。
就職で内定をもらって。「さて新しいバイトでも探すかなー。」なんて言ってる友達。 研究室に通い詰めで。「やりたいことやれて楽しいー。」なんて言ってる友達。 前者は就活で苦労したはずやし。後者は院試の勉強だってがんばってるはず。 それやのに。なんであたしは人をうらやむことばっかりなんやろう。 あたしの知らんところで。みんなそれぞれがんばってるはずやのに。 どうにかがんばって起きる朝も。悩みまくって眠れん夜も。きっとあるはずやのに。
あかんなぁ。もっともっと人間的に成長する必要があるなぁ。あたし。
しんどくなると。あたしはギリギリまでは我慢するんやけど。 最終的には。いつもそうるを求めてまう。 話を聞いてほしくなったり。何か言ってほしくなったり。支えられたがってまう。
そう。もう1年以上前になると思うけど。忘れられんことがある。 そうるがあたしにくれた。忘れられん言葉がある。
あの頃のあたしは。ほんまにいっぱいいっぱいやった。 病院実習。山積みの課題。深夜バイト。そしてサークル。 バタバタの生活の中で。心身ともに疲れまくってた。 そんな日々の中で。いろんなことがうまくいかんくて。 めちゃめちゃ怖くなってもて。そうるに電話をしたことがあった。
そうるがあんまり電話が好きじゃないことは分かってた。 たぶん次の日は練習とかで。そのときに話すこともできたはずやった。 でもそのときは。そうるの都合とかを全く考える余裕がなくて。 そうるがバイト前なことも分かってたけど。ちょっとでいいから声を聞きたくなって。 もう情けないくらいに我慢ができんくて。思ったままに行動してた。
電話口のそうるは。いきなりの電話にびっくりしてたけど。 あたしの話をちゃんと聞いてくれた。 泣きついて。愚痴ばっかり吐き続けたあたしに。 そうるが最初に言った言葉を。あたしは未だに忘れることができん。
「あんたを見てるとさ。もっといろんなことラクに考えられるやんって言いたくなる。」
自分の考えを。とことんまで突き詰めてまうのがあたし。 醜い部分とかもけっこう直視して。ボロボロになるって分かってても考えてまう。 それは悪いことじゃないし。場合によってはいい結果につながるけど。 自分を追い込むだけにしかならんことでも。あたしは考えてまう性格。 そんなあたしをよく知ってるそうるやから。そんなふうに言ったんやと思う。
そうるがくれた言葉は。その時点ではあたしが欲しかった言葉じゃなかった。 疲れきって。弱ってるあたしは。もっと分かりやすい優しさが欲しかった。 「がんばれよ。」とか。「元気出せよ。」とか。「大丈夫やって。」とか。 ありきたりでも。そーゆう言葉が欲しかった。とりあえず浮上させてほしかった。 だから。ほんのちょっとだけがっかりしたりもした。
でも。後になって冷静に考えると。その言葉はあたしの心にどんどん沁みてきた。 「ラクになってええんやで。」なんて言わんところ。簡単に答えを与えてくれんところ。 あたしを成長させようとしてくれてることが。自然と伝わってきた。 あぁ。なんてそうるらしいんやろう。あたしはそう思わずにはおられへんかった。 だからこそ。未だにあたしの中で。消えることなく残ってる言葉なんやと思う。
ねぇそうる。あんたはあたしに優しい言葉をあんまり吐かへん。 励ますことも。誉めることも。あんまりせーへん。 たとえば。あたしが泣きながらあんたにしんどさを訴えたとしても。 あんたは。あたしと一緒になって泣くようなことはないやろうと思う。
ただ冷静に話を聞いて。思ったことをそのまま言ってくれる。 その言葉は。ともすれば突き放したようにも聞こえるし。 やたら冷静な分だけ。所詮は他人事やと思ってるようにも聞こえる。 だからあたしにとって。すぐに癒されるようなものじゃない。 いっぱい考えさせられることもあるし。いっぱいへこまされることもある。
優しい言葉をくれる人なら。きっと他にもおるやろう。 一緒に泣いてくれる友達も。少なからずあたしにはおると思う。 それでも。なんでやろうね。思わず自問自答したくなるけど。 あたしがキツイときにいつだって求めるのは。そうる。あんたなんよね。 優しいことばっかり言ってくれるわけじゃないって分かってるのに。 もうどうしようもなくなったときに助けてほしいのは。そうる。あんたなんよね。
それは。もうあたしが分かってるからなんやと思う。 あんたがくれる言葉が。最終的には必ずあたしを立ち直らせてくれること。 最短距離じゃなくても。遠回りになっても。ちゃんと前を向ける場所に立たせてくれること。 これまであんたがくれた言葉たちから。あたしは知ってるんやと思う。
そうる。だからこれからも。そんなあんたでいて・・・ください。
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