***☆For My Dearest☆***



***☆For My Dearest☆***

男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2003年02月27日(木)騙されたとしても。

今日もあたしは大学に行った。
用事はなかったけど。そうるに呼び出されてたから。

「明日レポート提出に行くんやけど。ちょっと出てこれる?」って。
メールが来たのは水曜の夜の11時。そうるにしては遅い時間やった。
免停中の今は。そうるは駅から大学まで直通のバスで来てるから。
大学からわざわざ歩いてあたしの家まで来るのは面倒ってことなんやろう。
そうるに会うのは約1週間ぶりやったし。あたしはすぐにOKした。


そして今日の昼すぎ。図書館の前で待ち合わせてて。
ちょっと早く着いたあたしは。藤棚の下のベンチに座ってぼんやりしてた。

よくよく考えれば。そうると会うのは。あの話し合い以来で。
まぁ電話とかメールとかはしてたけど。顔をあわせるのはあれ以来で。
それを思いつくと同時に。あたしはなんか急に緊張してきた。
緊張というより。照れくさいって感じやろうか。変な気分やった。

あんなにも真面目に。あんなにも熱く。あんなにも本音で語ってもたんやから。
あのときはそりゃ必死やったけど。今思い出したら赤面しそうになるし(涙)。
だって。愛してると言ってほしいとか。よくまぁ言えたもんさ。
そうるもそんな無茶なお願いに対して。よくまぁ答えてくれたもんさ。

あぁ。やっぱりあのときの状況は。かなり普通じゃなかった気がする・・・(焦)。

うぎゃー。おぉうおぉう。(←あほ。)
ちょっと待って。会うのかなり恥ずかしくなってきた(涙)。
どうしよう。普通に会ってええんやろか。どんな顔すればええんやろか。


そんなふうに。焦り始めたあたしの耳に。バイクのエンジン音が聞こえてきた。
あたしは反射的にそっちの方を振り向いてしまって。自分で笑う。
なんでやねん。ここにそうるのバイクがあるはずないやん。
音だけで反応してまうなんて。まるでパブロフの犬状態(苦笑)。

でも。そうやって自分を笑った後で。あたしはもう1度音のした方を見る。
そして。そこにある姿を見て。自分の目を疑った。

はぁ?なんで?なんでそうるがバイクに乗ってんの?


見間違えるはずなんかない。あれはそうるのバイク。
あたしがいつもその振動を全身で受け止めてたあのバイク。
あたしの頭の中を。一瞬のうちにいろんな思考が巡る。

ちょっと待て。今は免停中やんな?
でも大学にバイクがあるってことは。乗ってきたってことやんな?
てことは。公道走ったってことやんな?
なんで?なんでなんで?もしかして無免許運転?
うそ。いくらバイクバカでもそこまでせーへんよな?

ぐちゃぐちゃ考えてるうちに。あっという間にバイクは近くまできた。
そうるはバイクのエンジンを切って。メットをつけたままであたしの方を見た。
「なんで乗ってきたん?あかんやん!」あたしはまくし立てながら駆け寄った。
でも駆け寄りながら。なんかそうるに妙な違和感を感じた。

そうるに間違いないはずやのに。なんとなくそうるじゃないような。
え。何やろうこの感覚。なんでこんな感じになるん?

ちょっと混乱してるあたしの前で。そうるはメットを取った。
あたしは。その顔が見えた瞬間に。
「ああー!!!」って思いっきり叫んだ。

そこに現れたのは。そうるじゃなかった。
なんとびっくり。まひろやった(笑)。


ゲラゲラ笑いながら。まひろは髪の毛をクシャクシャっと触る。
メットでぺたんこになった髪に。空気を含ませるように。
「やったねー。大成功☆」って感じで。まひろは笑い続ける。
「そっくりやったやろ?分からんかったやろ?」って嬉しそうに言う。

・・・そんなもん分かるはずないやろー!(笑)

だってそのコートはそうるのコートやろ。黒のパンツはそうるもよく履くやん。
ウエストポーチもそうるのやし。ご丁寧にそうるのスニーカーまで履いてるし。
よく見れば。いつものそうるの格好と何ひとつ変わらんやん。
どんだけ気合い入れてあたしを騙そうとしてん。あんたら(苦笑)。

でも。騙されたのはちょっと悔しかったけど。
そんなふうに遊ばれたのはまた楽しくて。
しかもまひろに会うのは。実に2ヶ月ぶりとかやったから。
あたしの不機嫌は一瞬で終わって。すぐに笑顔になる。


まひろは何度か登場してるから。知ってる人もいると思うけど一応紹介。
同じサークルにいる。けっこう中性的な女の子。
とりあえず。あたしが今まで出会ったことのないタイプであることは間違いない。
なんてゆーか。そうる以上に一匹狼みたいなとこがあって。
必要以上に人と群れない。干渉しない。そんな感じ。
人は人。自分は自分。そういう考えがしっかりしてるんやと思う。
でも。友達に対してはすごい優しいし。思いやりに溢れてる。
そんなまひろは。あたしにとってもそうるにとっても。めちゃめちゃ大事な友達。

ちなみに。ここからはあたしだけの勘やけど。
まひろは。あたしとそうるの関係を見抜いてるような・・・気がする。
「あんたはほんまにあのコが好きなんやな。」って。よく言われるから。
でもあたしには分かる。見抜いてたとしても。まひろは。
質問攻めしたり。言いふらしたりする性格じゃないってこと。
そんなまひろになら。すべてを話してもええかなって気もするんやけど。
でも今みたいに。なんとなく見守ってくれてるような感覚も嬉しいから。
結局。何も言わんままでおるんやけどね。


そんなまひろは。まだ笑いながら教えてくれた。
そうるが。昨日の夜に自分に連絡を入れてきたこと。
明日もしヒマなら大学までバイクに乗って行ってほしいって頼まれたこと。
「今日は用事なかったからね。頼まれてやったんよ。」まひろは言った。

大学構内なら公道じゃないから免許なくてもええやろう。
免停期間中でも。乗りたくなったら乗れるやろう。
そんなふうにそうるは思いついたらしい。

そんなにまでしても愛車に乗りたいのね。あんたは(呆)。

そんなわけで。結局そうるはバスで大学まで来て。
先にそうるのバイクに乗ってきてたまひろと落ち合って。
それからあたしに会うってことで。まひろに案を持ち出して。
そしてあたしの前に。自分の格好をさせたまひろを登場させたと。

あー。してやられました。すっかり騙されました(笑)。


しばらくして。チャリに乗ってそうるがやってきた。
まひろのグレーのコートをきて。まひろの青いスニーカーを履いて。
あほみたいに。にやけた顔であたしを見ながら登場した。

「どうやった?騙せた?」って。子供みたいな顔をして言うそうる。
「おーバッチリ☆」って。まひろもおかしそうに答える。
違和感あったでーって言おうかとも思ったけど。もうめんどくさくなって。
「・・・あんたら相当ヒマやろ。」って。あたしはただ苦笑い。

昨日の日記に。あたしばっかりあほなことやってるって書いたけど。
あれは訂正やね。そうるも負けず劣らずあほみたい(笑)。
てゆーか。こーゆうくだらん発想に関しては。きっとそうるの方が上(笑)。

しかし。どんな顔して会おうか・・・なんて。緊張してたあたしはなんやねん。
そんなあたしを知ってか知らずか。ケラケラ笑ってくれちゃってさ。
そんなふうにちょっと思ったけど。目の前で嬉しそうに笑うそうるを見たら。
「やっぱりコートとか交換して正解やったなー。」とか。
「てゆーか、この靴ちっちゃいしー。」とか。
まひろと話してるそうるを見たら。どうでもよくなってきた。

ただ笑顔ひとつだけで。どうしようもないくらいに幸せになれた。


ねぇそうる。あたしは。あんたのそんなとこも好きやな。
ほんまはめちゃめちゃクールなくせに。そーゆうあほなこともやっちゃうとこ。
しょーもないことに対して。意外と一生懸命になったりするとこ。
真剣な顔してるあんたと同じくらい。だらしなく笑ってるあんたも好き。

しかし。悪戯されて喜んでるあたしもどうかと思うけどね。
騙されたくせに。嬉しくなってるあたしが1番問題な気もするけどね。
まぁ今回は。騙された内容が遊びやったからよかったけど。
「騙されても好き」なんて。ちょっと笑えんかもなぁと思ったり。

そんなことを考えるうちに。だんだん思えてきたりするんよね。
あたしは果たして。あんたの中にほんまに嫌いな要素はあるんやろうかって。
そりゃむかつくこともあるし。なんやねんって思うこともあるし。
あんたなんかもう知らんわって思うことだって何度もあるんやけど。
でもそれは一時のことで。気づけばいつも消えてしまうもので。

そして。いつの間にか消えたその思いに。あたしはいつも気づかされるんよね。
人はこんなにも人を好きになれるもんなんやなぁってことを。





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今日はなんか無駄に長くなっちゃいました。ごめんちゃいです(涙)。





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