土曜日。あたしは最近の睡眠不足を補うようにゆーっくり寝て。 それから。家のことをいろいろやってた。
忙しくなると。家事とかがついつい放ったらかしになってまうんよね。 あたしは。とりあえず部屋が汚いのはキライやから。 クイックルワイパーとか。くるくるローラー(?)とかで。 フローリングの床もカーペットの上も。気づいたときに掃除してるけど。 それでも。ほこりはあほほど溜まるし。髪の毛もあほほど落ちてる。 洗濯物もすぐに溜まるし。冷蔵庫もからっぽになるし。 そういうのを実感したときに。ひとり暮らしって大変やなぁって思う。 ままちゃんのありがたみを改めて思い知る感じ。
今週末は。そうるはテスト勉強らしい。 「レポートもあるしー。やばいー。放置しすぎたー。」って。 昨日電話したときに。ブーブー愚痴ってた。 焦ってるようでもあり。諦めてるようでもあり(苦笑)。 そんなそうるは。ちょっとかわいかった。
そんなわけで。今日はそうるとは会えず。 あたしはひとりでいろいろやって過ごしてたわけやけど。 本日の一大イベント(←おおげさ。)は。夜から始まった。 昼間にやっとけばよかったんやけど。後回しにしてるうちに夜になり。 寒い中。あたしは出かけていかなあかんかった。
そう。撤去された原チャを返してもらうために(涙)。
あたしの家は。駅からけっこう遠くて。 バイクとか原チャとかを持ってない人には。交通面では不便なとこにある。 あたしは。普段は原チャがあるから全く不自由してへんのやけど。 その原チャを奪われた今。駅までの移動手段はバス・・・。
イライラしながらも。まぁ自業自得なんでしょーがない。 バスに揺られること15分。そこからさらに電車で2駅。 そして駅から歩くこと10分。ようやく保管場所に着く。 あーあ。まったく。こんな遠いとこまでよく運んでくれるもんやわ。
罰金4500円を払って。あたしはまた軽くへこむ。 「これからはちゃんと駐輪場に置かなあかんでー。」って。 あたしの原チャを引き渡してくれたおじさんに言われたけど。 ごめんなさい。おじさん。それは約束できんわ。 昨日のおじさんに教えてもらったとこに置くから(苦笑)。 原チャ置くだけでお金取られるんなら。バスに乗っても同じやもん。 とりあえず。もう絶対あそこには置かんとこう。(←決意。)
そうやって原チャに再会したのが。6時半ぐらい。 辺りはもう日も沈んでて。すっかり暗くなってた。
さてさて。ここからが大変。 帰り道は。かーなり交通量の多い道やった。 なんせあたし。そこまでは原チャで行ったことがない。 そうるのバイクの後ろに乗って通ったことがある道なんやけど。 原チャとバイクは違う。どんなに飛ばしても時速60キロが限界の原チャ。 そうるが80キロでスイスイ行くのとはワケが違う。 やっばい。どうしよう。行けるやろうか。そう思ってかなり不安になった。 でもあたしは。他に道は知らんかったから。しょーがなくその道に入った。
その道は。ただ交通量が多いだけじゃなくて。 合流がいっぱいあるかなりややこしい道やった。 そうると通ったことがあるから。どっちに進めばええかとかは分かったんやけど。 とりあえず。この合流が鬼のように怖い(涙)。
あたしが走ってる道が合流するのはまだマシ。 そうじゃなくて。あたしの走ってる道に合流してくるのが怖すぎた。 原チャなんて。普段は左の端っこを地味に走ってるもんやん。 それが。自分の左から合流してくる。しかも車のスピードはハンパじゃない。 しかもしかも。あろうことか。あたしの原チャには左のミラーがないときた(涙)。 そんな状態で。よくまぁそんな道走るわって感じやね(涙)。
後ろからビービークラクション鳴らされるし。軽く当たられそうになるし。 もうこれはほんまに死ぬかもしれんって思った。涙ちょちょぎれた。 「こーわーいー!!(涙)」ってわめきながら乗ってた。 あぁ。もう絶対あの道は走らん。(←また決意。)
そしてどうにかその道を抜けて。よく知ってる道に出てきて。 あー助かったーと思ってたら。ポケットの携帯が鳴った。 ちょうど信号で止まったから。あたしは道の端に原チャを停めて携帯を開く。 そこには。そうるの名前があった。
「もしもしー。」 「もしもし。うち。・・・今外におる?後ろうるさいけど。」 「あー。うん。近くまで帰ってきたとこ。」 「原チャ?夜に取りに行ったんかいな。昼間行ったかと思ってた。」 「うん。てゆーか。はぁー・・・まじ怖かった。」
そうるの声に。緊張してた体がラクになる。 ピリピリと張り詰めてた心も。緩んでいくのが分かる。 外は寒かったけど。あたしはそのまま原チャをちょっと押して。 邪魔にならんとこに停めて。しゃべり続けた。
「やっぱりあの道走ったんかいな。」 「走った。軽く死にかけた。」 「まじで?大丈夫なん?」 「うん。大丈夫。でも原チャにはキツすぎた。」 「そらそうや。バイクと一緒やと思ってもらったら困る(笑)。」
しっかりキツイこと言いながらも。そうるは優しかった。 その優しさが分かるから。あたしはやっぱり幸せやった。
ねぇそうる。今日あたしが思ったこと。 あたしはあんなにも怖い道を。確かにあんたと走ったやんね。 しかも今日走ったよりも。全然速いスピードで。ぶっ飛ばしてたんよね。 でも。あの時のあたしは全然怖さなんか感じてなかった。 今日あんなにびびりながら走ったのに。なんでやろう。 あの時は。むしろ楽しくてしょーがなかった。
それは。後ろに乗ってるのと自分で運転してるのとの違いかもしれん。 でもあたしは。あんたと一緒やったからやと思うんよ。 そりゃまぁ。あんたの運転がうまいのもあると思うで(苦笑)。 でもでも。その技術そのものに安心させられたわけじゃない。 あんたが一緒にいるっていう事実が。あたしを楽しい気持ちにさせたんやと思う。
それって。いろんなことに共通すると思うんよね。 あんたと一緒にいるから。しんどいことも楽しめる。 あんたと一緒にいるから。つらくても楽しもうと思える。
そうる。すごいことやんね。これって。 あんたと一緒にいるかぎり。あたしは何があっても大丈夫やって。 ちょっと考え甘いかもしれんけど。そう思えたりもするんよね。
なーんちゃって。あはは。また始まってるわ。あたしの病気。 会えない週末は。病気もいっそうひどくなんのよ。しょーがないのよ(苦笑)。
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