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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2002年11月14日(木)君がくれた痛み。

あたしの右手には。今ちょっと傷がある。
親指の付け根のあたりが。大きく腫れあがってる。
冷やしても。湿布を当てても。なかなか痛みは取れない。
あたしは。左手で右手を押さえて。痛みを噛み締める。
そして不思議と。優しい気持ちになる。

なぜならこれは。そうるがつけた傷やから。
(うわ。なんかSMチック・・・?そんなんじゃないですからね(苦笑)。)


今日の昼練で。昨日のナイターと同じように。
あたしはそうるの対面(トイメン)になった。
今日はあたしがアタックで。そうるがディフェンス。
真剣にプレーするうちに。どうしても接触プレーになる。
その時。ラケットもどきで。そうるがあたしの右手を思いっきり叩いた。

あまりの痛さに。あたしは悲鳴を上げて。右手を押さえる。
そうるも。もちろんわざとじゃないから。びっくりしてプレーを止める。

「ぎゃー!ごめん!大丈夫?」そうるはあたしに何度も謝る。
「ぐぁー。・・・いやいや。大丈夫。」あたしは。痛みを堪えてなんとか笑う。
「うぉー。試合前やのに・・・ほんまごめん。」そうるは泣きそうになってる。
いやいや。そうるが泣かんでも。泣きたいのはあたしやって(涙)。
ただでさえ力の強いそうるに。思いっきり叩かれたんやから。
あたしの右手が受けたダメージは。そりゃもうハンパじゃない。
(もしかしたら折れてるかも・・・。)って。心配になったくらいやもん。マジで。

でもでも。あんまりそうるが心配そうな顔で。あたしのことを見てるもんやから。
「大丈夫やでー。気にせんでええよ。」って。あたしは笑ってもーた。
大丈夫なんかじゃないよな。痛い痛い右手よ。ごめんや。
でもあんたよりも。あたしにはそうるの方が大事やねん(苦笑)。


そんなわけで。あたしの右手はずっと放置されてた。
適当に流水をかけられただけで。後は完全にほったらかし。
もちろん痛かったんやけど。痛いならなんとかしろよって感じやけど。
不思議なもんで。手が痛めば痛むほど。あたしは嬉しかった。

だってこれはそうるがつけた傷。そうるがあたしにつけた痛み。
そこが疼くたびに。あたしはそうるのことを思い出す。

講義中。ペンを取り出そうとしてペンケースに手を入れた瞬間。
帰り道。駐輪場から原チャを動かそうとしてハンドルを握った瞬間。
あたしの右手はいきなり痛んで。あたしをびっくりさせて。
それから。あたしにそうるのことを思い出させる。 

接触プレーで。間近に見たそうるの真剣な瞳。
そして。あのとき手に走った熱くて激しい痛み。
謝り続けるそうる。泣き出しそうで。ちょっとかわいいそうる。
そういうのを全部思い出して。あたしはなぜか幸せになる。
そのときは信じられんくらい痛くて。泣きそうやったくせに。
後になって。もう1度その痛みを味わいたくなったりして。
あぁ。あたしやばすぎるわーって。ちょっと苦笑い。


ねぇそうる。あんたの知らんあたしをまた教えてあげよっか。
あんたのことが好きすぎて。ちょっとバカになってるあたしを。
今日はね。右手に走る痛みが妙に嬉しくて。
いつもは左手で打つ携帯を。わざと右手で打ったりしてたんよ(笑)。
そうやって右手が痛んだら。左手で押さえて。
あんたのことを思って。幸せになってたんよ。
そしたら今度は胸のあたりが痛んで。あたしは両手で押さえてたんよ。

ねぇそうる。あんたがあたしにくれた痛み。どんどん転移していくんやけど。
右手が痛かったはずが。今は胸のあたりが痛い。これどういうことやろね。

てゆーかね。あたしがまず治すべきは心なんかもね。
ほんまに。どうにかしておくれよ。この心を。
わざと右手を痛めつけてまでして。あんたのことを思いたがるこの心を。





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