***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2002年09月14日(土)愛しさと憎らしさと。

今日の試合。結果・・・快勝☆
8月前半からもう3連勝☆あぁ・・・嬉しすぎる(涙)。
今までの2試合に比べて、今日は厳しい試合ではあったけど。
その勝利を手に入れた瞬間の喜びは最高だった。


そしてあたしの最愛の人、そうるに関しては。
今日は愛したり憎んだり苦しかった。
取るに足らないことかもしれない。
小さな小さなことかもしれない。
でもそんなことで喜んだり悲しんだり。
そうやって揺すられるのがあたし。

愛しい気持ちで心が締め付けられる。
憎らしい気持ちで心が締め付けられる。
あたしは結局。そうるを思っている限り。
どう転んでも締め付けられてばっかりなんだ。
そんなことに改めて気づいた1日だった。



まず。嬉しかったこと。愛しかったそうる。
それは試合中のそうる。

今日の試合。あたしはいつもよりなんだか緊張してた。
そのせいかもしれない。いつもみたいに体がうまく動かなかった。
競り合って必死になってて。接触プレーでこけて。
その後ずっと足を引きずって。無理して走ってた。
そんなあたしをそうるはちゃんと見てた。
あたしだけのせいじゃないけど。
パタパタっと相手チームに点が入った後で。
ベンチで休憩中だったそうるはあたしを大声で呼んだ。

「ごめん。心配やからちょっとの間交代する。」
「後でちゃんと代わるから。足休めとき。」
そう言って。交代エリアで。あたしの手を握ってくれた。
一瞬だったけど。誰も気づかなかったけど。
確かにあたしの手を握ってくれた。

あたしの大好きなあの手だった。
いつだってあたしをひそかに守ってくれて。
そしてちゃんと導いてくれる。
体温の高いあたしとはやっぱり違って。
いつもひんやりと冷たい。
あたしの知ってるそうるの手だった。

ベンチに入ったあたしにマネージャーがコールドスプレーをかけてくれる。
あたしは。足の痛みと。最愛の人の優しさに。
ちょっと泣きそうになって顔をしかめる。
そうる。そうる。そうる。
コートに走っていくあんたの背中を見て。
あたしは心の中で呼びかける。

大勢いるチームの選手の中で。
ちゃんとあたしのことを見ててくれたそうるに。
痛い足とか。ちょっと焦ってる気持ちとか。
そういうのにちゃんと気づいてくれたそうるに。
あたしはどうしようもなく揺すられた。
そうるを抱き締めたくて仕方なかった。



そして悲しかったこと。憎らしかったそうる。
それは飲み会でのそうる。

今日の飲み会はほとんどそうるとは絡まなかった。
席が遠かったのもあるけど。
そうるはあたしと離れたところで飲んでた。
試合を見にきてくれたOGさんたちも参加してて。
そうるは散々飲まされて散々いじられてた。
「彼氏のことのろけてよー。」って。
そうるもそうるで。いい感じに酔って調子に乗って。
「いやーでも会わない方がいいですよ。」とか。
「ほんまにブサイクですから。」とか。
そんなことをいっぱい言ってた。

あたしはそれなりに飲んで。楽しんでたけど。
そんなそうるを見て。ちょっと嬉しそうな声を聞いて。
耐えられなくなって席を立った。
トイレで。ひとり泣きたいのを堪えてた。

あたしに聞こえないと思ってたんだろうか。
それともあたしの存在すら忘れてたんだろうか。
お酒の席のことだ。そうるだって酔ってるんだ。
ちょっとぐらいの粗相は許すべきかもしれない。
あたしは自分に言い聞かせて席に戻った。

相変わらず。そうるの声はまる聞こえだった。
当然だ。聞こえないはずがない。最愛の人の声なんだから。
言ってることは幸せなのろけばっかりだった。
あたしは聞こえないように友達との話に盛り上がる。
笑った。声をあげて。そうるの声を掻き消すように笑った。
でも聞きたくないその話は。どうしても聞こえてきた。

何を考えてそんなことが言えるんだろう。
あたしの気持ちなんか全然分かってない。
そんな話をあたしが聞いたらどう思うかとか。
少しぐらい思いやってくれてもいいんじゃないか。
あたしはお酒を飲んでも少しも酔えなかった。
頭は恐ろしいほどに冴えていて。
そうるを殴り飛ばしたい衝動に駆られた。



ねぇそうる。あんたはどうしてそうなんやろう。
試合中に。あんなにもあたしの気持ちを分かってくれて。
飲み会で。こんなにもあたしの気持ちが分かってなくて。
どれがほんとのあんたなのか。あたし分からないよ。
こんなにもあんたに振り回されるあたしの心を。
こんなにもあんたに囚われてるあたしの心を。
あんたはどう思ってるんやろう。
それ以前に分かってるんやろうか。


飲み会の帰り。めずらしく酔ってるそうるをあたしが抱える。
いつもはあたしが酔っててそうるに抱えられるのに。
あたしの肩に腕を回すそうる。そうるの腰に腕を回して支えるあたし。
誰が見てもきっと。酔いつぶれた友達を介抱するその友達。
あたしたちって何なんだろう。友達なんだろうか。

みんなと別れて電車に乗る。
あたしにもたれて寝息をたてるそうる。
あたしは間違いなくこの人を愛しいと感じている。
でも。この人はどうなんだろう。
本当にあたしを愛しいと感じてくれているんだろうか。

駅で起こして。バスに乗って。あたしの家に着いて。
その間。そうるはほとんど何も話さなくて。
「着いたで。」「うー。」「歩けるか?」「うぅー。」
ずっとそんな感じのそうるだったから。
あたしはひとりでこんなふうにいろんなことを考えてた。
そしたらやっぱり苦しくなった。

家について。そうるはすぐベッドに横になって眠った。
あたしは。そんなそうるを見て。
愛しさと憎らしさと。
抱き締めたい感情と殴り飛ばしたい感情と。
相反するものに苦しめられてどうしようもなくて。

堪え切れずに。・・・何度も口づけた。





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written by さあや

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