***☆For My Dearest☆***



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男でも女でも関係ない。1人の人間として。
そうるはあたしにとって。かけがえのない最愛の人。

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2002年08月17日(土)あたしの傷。その3。

*今日の日記*

今日はそうるを含む友達と4人で花火を見てきました。
あたしは久々にそうるに会えるので嬉しかったのに、
今ものすごくものすごくブルーです。
理由は。そうるもルール違反をしたからです。

2人の友達の前でそうるは嬉しそうに話していました。
おととい彼とドライブに行ったこと。
もうすぐ地元の花火大会に一緒に行くこと。
そして今日で付き合い始めてちょうど半年になること。
あたしの気持ちなんておかまいなしで、
そうるは楽しそうに好き勝手話していました。


ねぇそうる。あんたはほんまに勝手やね。
あたし知ってるよ。今日が半年記念日やってこと。
そんなこと言われる前から余裕で知ってたし。
あんたと彼の記念日はほとんど知ってるんやから。
だってその日は全部あたしが死ぬほど苦しかった日。
忘れることなんか出来へんもん。
あんたにとっては楽しい楽しい記念日なんやろうね。
あたしを苦しめたことなんて覚えてないんやろうね。

ねぇそうる。あたしは我慢して聞いてたんよ。
適当に話合わせて笑うぐらいしか出来んかったけど。
ほんとは嫉妬で心の中煮えくり返ってたし、
苦しくて苦しくてうずくまって吐きたかったけど、
あんたが話したいんなら仕方ないと思って、
聞きたくなかったけど我慢してたんよ。

でもさ。もしあんたにもあたしと同じように、
相手のために我慢する気持ちがあったら。
あたしが聞きたくないんやろうから
自分が話したくてもやめておこうって、
そういう思いやりが少しでもあったら。
あたしだけがこんなにも苦しまなくてすんだはず。

ねぇそうる。どうしてそういうとこ無神経かなぁ。
どうしてもう少し思いやってくれんかなぁ。
あたし求めすぎてる?間違ってる?

ねぇそうる。それともあんたはもう忘れてるん?
あたしとのあのドロドロのやり取りを。
だからあたしが彼の話を聞くとどれだけ苦しむかってことも、
あんたと彼の関係を許してるわけじゃないことも、
全部分からんくなってしまってるん?


・・・ごめんなさい。ちょっとブルーです。
こんなブルーな時にブルーなことを思い出すのは、
正直かなりしんどいことでもあります。
でも明日からそうるとまた毎日顔を合わせるんで、
やっぱり今日中にあの過去のことを整理つけときます。
きっとものすごくハンパじゃなく長くなると思いますが、
それでも読んでくださる方はどうぞ。
昨日、おとといの日記の続きです。



*過去の日記*-------------------------------

そうるが彼と体の関係を持ったことを、
あたしに嬉しそうに教えてくれた後で、
あたしはもう何も考えられなくなって、
半分勢いでそうるに告白をした。
もうそうるへの感情を自分の中で抱え込むのに
限界がきたから、吐き出すように言ってしまった。
ずっと言えなかった気持ち。
でも伝えたかった気持ちで、
知られたくなかった気持ち。
あたしの中でぐちゃぐちゃになっていた感情を、
そうるに全部ぶつけてしまった。

メールを送ってから1時間。
そうるから返事が返ってくるまで。
あたしはパソコンの前で泣き続けた。
伝えられた安堵感。知られてしまった恐怖感。
いろんな感情でぐちゃぐちゃになって、
涙は後から後から溢れてきた。

受け入れられなかったらどうしよう。
いや、きっと受け入れられるはずなんかない。
だってそうるには彼がいるんだから。
女のあたしが女のそうるを好きになって。
そうるはどう思うんだろう。
あたし自身だって受け入れられていない感情なのに。
もしこの感情をそうるが全く理解できないなら、
あたしはこの先ずっとそうるに白い目で見られるだろう。
失ってしまう。失いたくなかったから告げたのに。
あたしはきっと最愛の人を失ってしまう・・・!!

心配は自分のことからそうるのことへと移る。
あたしの告白はきっとそうるを悩ませてしまう。
幸せなそうるを苦しめてしまう。
そうるは優しいから、あたしを傷つけないようにって、
きっといっぱいいっぱい悩むんだろう。
どんなに冷たく見えたってそうるはそういうヤツ。
そんなことは誰よりもあたしが1番知ってるのに。
なのにどうして。どうして言ってしまった?
悩ませたいわけじゃない。苦しめたいわけじゃない。
なのにどうして。どうしてこうするしかなくなった?

そのうちにそうるからメールが来た。
あたしは恐る恐るそれを開いた。
内容はあたしへの思いやりで溢れていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ・・・言うんじゃなかったな。今さらやけど。
 とりあえず無責任にくっちゃけてごめん。
 それは謝る。ほんまにごめん。

 あんたのメール読んで思った。
 そんだけうちのことを思ってくれてることを、
 純粋に嬉しいと思った。ありがとう。
 でもうちはあんたに何も返せてへんかった。
 愛されるだけ愛されて何も出来てへんかった。
 ほんまにごめん。応えられてなくてごめん。
 
 今は正直あんたの言ってることが、
 分かってるんか分かってへんのかも分からん。
 何て答えたらいいんか分からん。ごめん。
 でもな、これだけは言っとくで。
 関係が壊れたり退かれたりしたらどうしよう・・・
 みたいなこと言ってたけど、それは絶対にない。
 そんなことで退きはしない。関係も変わらない。
 少なくとも今までと同じではいられる。やろ? 
 
 今はこれだけしか言えん。情けない。ごめん。
 またちゃんと理解したら答える。ほんまごめん。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ひとつひとつの言葉があたしの心に届いた。
そうるの思いが、優しさが全部伝わってきた。
あたしを思って、思いすぎるほどに思って、
言葉を選んで、選びすぎるほどに選んで、
そして送ってくれたメールだって分かった。

その後、あたしはおかしくなってしまった。
食欲がなくて何も食べられなかった。
それなのに胃はむかついて、何度も吐いた。
あったかいお風呂に入っても、あったかいお茶を飲んでも、
寒くて寒くて全身の震えが止まらなかった。
眠ろうとしても眠れず、眠ったとしても安らげなかった。

泣いて泣いて泣きすぎて、呼吸をするのもしんどかった。
今息をするのをやめたら死ぬんやなぁって思った。
そうるを永遠に失ったとして、それで生きていくくらいなら、
もう死んだ方がいいかもなぁと本気で思えた。
何もかもどうでもよかった。そうる以外の何もかもは。

次の日は練習で。あたしは行くかどうか迷った。
行ってそうるに顔を合わせるのは本気で辛かった。
でも今休むのはなんだか卑怯な気がした。
だから行こうと思って、無理して朝ごはんを食べた。
でも結局全部吐いてしまった。
そして仕方なく休むことにした。

後から聞いた話、その日そうるはあたしの欠席を知って、
そうきたか、もうどうすりゃええねんって思ったらしい。
避けたわけじゃない。そんなわけない。
でも結果的にそうとれる行動をとってしまった。
あたしはやっぱり這ってでも行けばよかったと思った。

そしてそこから数日。あたしはいろんな人に支えられて、
(普通に体調を崩したことを心配して見舞ってくれた。)
少しずつ元気を取り戻していった。
こう書くと簡単だったと思われるかもしれないけれど、
そんなことは絶対にない。というよりも、
この期間のことはよく覚えていないといった方が正しい。

そうるとは何度も何度もメールのやり取りをした。
あたしは怖くて、無理してなんとか練習に行っても、
結局そうるを避けていたし(そうるも避けていた気がする)、
面と向かって話をするなんて不可能なことだったから。

そして何度も交わすメールの中で思い知ったのは、
やっぱりそうるとあたしは正反対だったってことだった。

あたしはそうるを大事に思っていて、
誰よりも誰よりも愛しい存在だと伝えた。
でもそうるにとっては、彼もあたしも愛しい人で、
どっちの方が大事とかそういう問題ではなくて、
もともと比較するところに並べられていないらしい。
ここから先はあたしがなんとか理解したところだけど、
きっとそれは彼が男であたしが女だからなんだと思う。
男に向けられる愛情と、女に向けられる愛情は、
たとえ同じ「愛情」と呼ばれるものであっても、
そうるの中では別々の感情・・・のようで。
だからそうるがあたしを愛しいと思う感情と、
彼を愛しいと思う感情が同時に存在していても、
そうるの中ではそれは「浮気」ではないと。
きっとそういうことのような気がする。

そうるのことを愛しいと思う気持ちは絶対だけど、
あたしにはそうるのこの考え方は分からなかった。
・・・今改めて書いてみてもやっぱり分からない。

そうるは何度も何度もあたしに謝ってた。
こういう自分はきっと変えられないこと。
でもあたしを愛しいと思っているのは本当だってこと。
でも自分の中であたしの存在を消せないのと同じように、
彼の存在を消すことも出来なくて、そうである以上、
きっとこの先もあたしを傷つけるってこと。
そのことが分かっていながら目を背けてきたこと。
何も言わないあたしに甘えて好き勝手してきたこと。
そうるは何度も謝ってくれた。

 うちはほんまに最低なヤツやねん。
 あんたのことをどれだけ傷つけてるかと思うと、
 ほんまにほんまに最低なヤツやねん。
 うちのこのメール読んで、
 またあんたが泣いたり吐いたりするかと思ったら、
 もうどうしたらええか分からんくなるねん。
 いっそのことうちのことなんか嫌いになってくれたらと
 思うことだってあるねん。

少しずつ冷静になってきた頭で考えたら、 
そうるを苦しめている自分が許せなくなった。
もうあたしが泣くことも吐くこともどうでもよくて、
そうるを悩ませていることがあたしには最大の問題だった。
どうすればいいんだろう。あたしは必死で考えた。
あたしとそうるがこの先も一緒にいるためには。
どうすれば・・・。どうすれば・・・。

そして。あたしは決めた。悩み抜いたあげく決めた。
もうそうるから彼のことを聞き出すのをやめようと。
そしてそうるにも彼のことを話すのをやめてもらおうと。
彼とそうるのことを知ってあたしが傷つく。
そうやってあたしを傷つけたことを知ってそうるが傷つく。
それなら最初から彼の存在をお互いの間で消すしかない。

知らされないことは辛い。
言いたいことを言えないのも辛い。
あたしもそうるも辛い思いをするけれど。
でもそれがあの時点では最良の策だった。
あたしとそうるが付き合っていくための。

あなたはそれでいいの?と聞かれたら。
あたしは答えるだろう。ちっともよくないの、と。
本当は苦しいの。辛いの。泣き叫びたいの。
あたしだけを愛してと言いたいの、と。
でもあたしがそう言うことで1番苦しむのはそうる。
それが分かっているからあたしは言わない。
これがあたしたちのやり方。
否定されても仕方ないかもしれないけど。
こうやっていくしかない。

だってあたしはそうるを愛しているから。
そうるだってあたしを愛しているから。

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・・・3日間かけて自分の傷口を開きました。
癒えかけた傷を開くなんてバカみたいな行為ですが。
ちょうどあの頃から半年たつ今、
もう1度あえて傷口を開いてキレイな形で閉じたいと。
なんだかそう思えたので書いてみました。
長い長い記録になってしまいましたが、
こうやって書いてみてよかったと今思います。
読んでくださって本当にありがとう。
感謝の気持ちでいっぱいです。

メールを下さったみなさん、
マイエンピツに登録してくださったみなさん、
本当にありがとう。これからもよろしくです☆





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written by さあや

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