今日は練習がなくてそうるに会えない。 せっかくのオフでデートしたいとこだけど。 そうるは今日もバイト。あぁ残念。 働き者のそうるはバイト人間。 頑張り屋さんなところも好きなんだけど。 ちょっと寂しいのも事実。あーあ。
あたしは今はそこまでバイトに執着してない。 1回無理して働きすぎて体調崩したし。 あたしはどうにも自己管理できないとこがあって、 体とか精神とか実はギブアップしてても、 大丈夫、まだやれるって思ってしまうのね。 そうるはそんなあたしを心配して、 「もういい加減にしときや。」って、 「そんな無理せんでもええやん。」って、 何度も何度も言ってくれた。 でもあたしは変に責任感とか持っちゃって、 夜中の3時とかまで閉店事務やってた。 お酒も出すようなおしゃれなレストラン。 しかし何が悲しくて学生アルバイトがさ。 次の日7時起きなのに3時まで働いてるのさ。 今にすれば全然理解できない。 でもあの頃はがんばってたあたし。
そんなあたしの努力とか我慢とか、 全然分かってくれないバカ店長ともめて。 ロクに仕事もできないくせにえらそうに、 あたしの態度が気に食わんとか言ってきたから、 未練も何も感じずに辞めてやったけどね。 もうさすがにあんな生活はしたくないわ。 いくら夜型で起きてるのが平気とは言えども。 あたしには無理。おかしくなる。
そういえばあの頃そうるはよく電話をくれた。 あたしと正反対のそうるは夜に弱くて、 何もないと12時前に寝るのが普通。 1時まで起きてると目がしぱしぱするらしい(笑)。 でもあの頃はあたしのバイトが終わる時間、 2時とか3時とかに電話くれてた。 「もう終わった?お疲れさん。」 「明日は1限あんの?」 「早く帰って寝るんやで。」 疲れた体に優しいそうるの声は沁みた。 あたし愛されてるんだなぁと思って、 それだけで満たされて泣きそうになってた。
ねぇそうる。あんたの優しさは気まぐれで、 例えばあたしがほんとに救われたい時には、 ちっとも気づいてくれなかったりするよね。 でもあんたがあたしを気遣ってくれた時、 後から思えばその時があたしにはギリギリで、 ほんとにしんどかったときだったりする。 それはあんたがあんたなりの判断であたしを見て、 やばそうやなぁって思った時とかに、 ちゃんと優しさをくれてるってことなんかなって あたしは思ったんやけど。どうかなぁ。
気づいてほしい時に気づいてもらえんくて、 なんで分かってくれへんのよ、ばーかって、 言いたくなってる時もあるんやけど。 気づいてもらえると思ってない時に気づいてもらえて、 あ、実は思われてるんやって気づかされること、 あたしはけっこう多い気がするんよね。
ねぇそうる。あたしあんたにいろんなものを 与えられることに慣れすぎないように、 愛されてる幸せに慣れてしまわないように、 鈍くならないようにしたい。 「ありがとう」ってちゃんと思えるように。 そしてそれを伝えられるように。 あたしもっともっとちゃんとするよ。
今日あんたのバイトが終わる頃に電話しよっかな。 あの頃あたしが感じてたようなあったかい幸せを、 あんたにも感じてもらえたらいいな。 |