今日も朝から練習。気温36度。暑すぎ。 あたしはちょっと早めにグランドに着いて、 みんなと話しながらスパイクに履きかえる。 しばらくするとバイクの音がしてそうるが到着。 やめとけって言ったのに半袖で登場。 しょーがないヤツ。また皮剥けても知らんで。 そう思いながらあたしはそうるに声をかける。 「おはよう」「おっす」って普通に言葉を交わす。
あたしとそうるの関係はみんなには内緒。 実際みんなと一緒にいる時は、 そうるはあたしにあんまり話しかけない。 あたしは話しかけてほしくて仕方ないけど、 それはそうるなりに気を使ってる部分かもしれない。 だってチームの中でそういう特別な関係があるのは、 やっぱりあんまり望ましいことじゃないから。 でもそうるのこと、きっとそこまで考えてなくて、 単純に秘密にしたいってだけかもしれないけどね。
そのせいなのかな。他の友達に言わせれば。 そうるとあたしの関係はすごく微妙に映るらしい(笑)。 仲いいこともお互いを好きなことも分かってるけど、 なーんかよそよそしいとこあるよなぁとか言われたり。 そりゃ意図的にそうしてるのさ。・・・なーんて。 言えるわけないけどね(爆)。
そうそう思い出したよ。 前にみんなで飲み会をやった時のこと。 ちなみにそうるもあたしもお酒は大好き。 でも強さでいったらそうるの圧勝。 ほんとにそうるはザルのようにカパカパ飲むの。 あたしだって弱くはないし、そこそこ飲めるけど、 そうると同じペースで飲んでると絶対つぶれる。 だってジンとかウォッカとかロックで飲むのよ。 しかも何杯も。信じられん。恐ろしい。 でもそういうとこかっこよくてスキ(爆)。
そしてその日もあたしはそうるのペースで飲んでて。 結局先に酔ってフラフラしてて。 「もー危ないから。」ってそうるに捕まえられて。 はがいじめにされて膝の上に座らされた。 「違うのートイレに行きたいのー」って言うあたしに、 「場所分かる?一人で行けんの?」って聞くそうる。 首を振るあたしの手を握って立ち上がるそうる。 「しょーがないなぁ」って言うそうる。 そうるに手を引かれておとなしく着いていくあたし。
そんなあたしとそうるを見てた友達が後で言った。 「あんたら絶対出来てるやろー?」って。 「2人でラブホテル入りそうな空気やったし。」って。 「見てるこっちが鼻血出そうやったわー。」って。 あたしは「あははー。」って笑ってごまかす。 そうるはニヤっと笑って知らんぷり。
ねぇそうる。友達と一緒にトイレに行くなんて。 そんなのよくあることなのにね。 でもあのコにはあたしとあんたが特別に見えたんだ。 あたしたちの間に流れる優しい空気が分かったんだ。 なーんか。なーんか嬉しいね。そう思われるの。
「そうるのことが好き」って公言できへん。 「さあやのことが好き」って公言してもらえへん。 でもね。あたしはあんたと一緒にいられるだけでいい。 ヒミツの関係だっておもしろいもんやし。 楽しもうと思えばきっと何だって楽しめる。 あんたと一緒なら何だってスペシャルになる。
ねぇそうる。あたしとあんたのヒミツの関係。 いつまでヒミツのままにできるやろね。 あんたは嘘つくのウマイけどあたしは苦手やし。 いつかボロが出てもたらどうしようね(笑)。 |