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■ ノオ博士の晩餐
いまでこそ全作品が「古典」とされ「傑作」とされているものの・・・。 「ドクター・ノオ」って、おそらく世間からは、すごくむちゃくちゃ酷評されたんじゃないのかな? イカと戦い、カニと戯れ動物軍団大集合だもんね。 だから、「ゴールドフィンガー」の冒頭、俺はここまで書けるんだって力入れてるだろ。 ああ、なるほど。確かに真摯だし、メキシコの麻薬組織の話のくだりは「ロシアから愛をこめて」に通じるところがあるしね。 きっと、今までのことは、なかったことにしたかったんだよ。仕切りなおしだね。 ・・・どうせ読者は、フレミングの小説でなくて、ボンドの読み物が欲しいんだろって感じで「ドクター・ノオ」があるのだろう。ただ、「俺は物書き」だとへりくだっていても「小説家」にフレミングはなりたかったんだろう。 オッド・ジョブの空手に関する記述は、正確、精密を極め、そこら辺の作家を寄せ付けない意地がある。 けど、そのオッド・ジョブの必殺技が「帽子投げ」なのである。しかも親玉の名前も「金・指」 これって、ノオ博士のイカとカニだよ。このときのフレミングの心情っていかなるものか。興味もある。
2002年01月05日(土)
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