2003年12月04日(木) |
薬物治療への認知的アプローチ |
『いやな気分よさようなら』 に書かれている ― 薬物治療への認知的アプローチ ―
幾つかを書いてみます
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【迷信1】 この薬をのむと 自分が自分でなくなり おかしなことになってしまう
これは真実ではありません 抗うつ薬はうつ病を治しますが 普通は異常な気分の昂揚を もたらすことはありません
大半の患者は 抗うつ薬が効き始めると 自分らしさを取りかえしたといいます
【迷信2】 薬が習慣になって やめられなくなる
これも間違いです
睡眠薬、抗不安薬、バルビタール などと違って 抗うつ薬の習慣性は ごく弱いものです
薬の効果が出ても それを維持するために 量をどんどん増やさなければならない ということはありませんし
うつ病が良くなれば 普通やめることができます
やめる時は、一、二週間かけて ゆっくり減量するのが良いです
そうすることにより 不快感も減らせますし もし再発しそうになっても 急激な悪化を防げます
ある医師は長期にわたる維持治療を ある種の患者に勧めることがあります
少量の抗うつ薬を一年以上続ければ 予防効果も期待できます
何年もうつ病の再発に苦しんでいれば これも良い方法です
この場合副作用はまず問題になりません
【迷信3】 薬をのむということは 私の頭がおかしいということになる だから絶対に薬はのみたくない
これはひどい誤解です
抗うつ薬はうつ病に対して 投与するのであって
狂気に対してではありません
抗うつ薬には 狂気を治す作用は全くありません
したがって もし医師が抗うつ薬を のむことを勧めたら それはあなたの問題は 狂気ではなく感情にあると 考えていることを意味します
それでも抗うつ薬をのむのを拒んで うつ病に苦しむようなら それこそ「おかしな」 考えではないでしょうか?
その場合にも抗うつ薬をのむことにより 「正常」の考えができるようになるのです
【迷信4】 薬をのむことは恥である 病気は自分の力で治すべきだ
われわれの研究によれば この本に述べたような きちんとした認知療法を受ければ 大部分のうつ病は治ります
しかし抗うつ薬も うつ病と戦うあなたの強力な味方です
抗うつ薬によっても 悲観的な観念が治り あなたの態度 行動パターンが良くなるのです
「自分のことは自分の力だけで治す」
との考えに頑固に こだわるのも損な話です
薬をのむにしろ のまないにしろ 最終的に病気を治すのは あなた自身なのです
抗うつ薬はあなたの自己回復力を 後押ししてくれます
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【迷信4】は 【抗うつ薬】と【認知療法】 の関係について触れているのですが
ここでいう【痛み止め】とは
「痛みの原因が構造的なものではない」 という観点に立っていれば
なんでもありだと思う ケイしゃんでした(^-^;
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