2003年11月20日(木) |
認知の歪みの定義(7) |
::::::『いやな気分よさようなら』より:::::: デビット・D・バーンズ
■感情的決めつけ■ (emotional reasoning)
これは自分の感情を あたかも真実を証明する証拠 のように考えてしまうことです
たとえば
「私はダメ人間のように感じる それが何よりもダメ人間の証拠だ」
といった具合の考え方です
このような思考法は 間違っています
なぜなら感情というのは そもそも単に考えの反映 にすぎないからです
したがって もし考えの方が歪んでいれば 感情は妥当性がなくなります
感情的決めつけの例を もう少しあげてみましょう
「私は罪の意識を感じる だから何か悪いことを したに違いない」
「もう何の希望もないように感じる だから私の今の問題は 全く解決不能だ」
「自分がずれてるように感じる だから全然価値のない人間だ」
「何もやる気がしない だからベッドに 横たわっているしかない」
「私はあなたに対して 腹を立てている
そのことはあなたが私を嫌っていて 弱みにつけこもうとしている 何よりの証拠だ」
感情的決めつけは うつ病のほとんどすべての症状に 関係してきます
マイナス面ばかりを感じるので 事態はすべてマイナスだと 思ってしまうのです
感情を作り出す認知が 正しいかどうか常に検証していれば
感情的決めつけが 生じることはありません
感情的決めつけの副産物は 決断の引き延ばしです
たとえば
「とてもこんな汚い机の上を かたづける気分になれない だから机を整理することは もう不可能なんだ」
と考えて かたづけを何ヶ月も 引き延ばしている場合などです
この場合でも たとえば六ヵ月後に ちょっとやる気を出して かたづけてしまえば 何でもないことがわかります
マイナスの感情に 自分を追い込むことにより ずいぶん損をしているのです
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