:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ところで、自転車に乗れるようになっても、どうして乗れるようになったのかは本人にもわかりません。 他人に対しても「練習するしかないよ」というしかないでしょう。
いつの間にか、ひとりで乗れるようになるのです。 自分にわかることは、乗れなかった自転車に乗れるようになった、という結果だけです。 不思議なことなので、「体で憶える」と言って納得します。
しかし、たしかに体が関与していることではありますが、やはり、脳に新しい信号路がつくられるというのが、その主要な仕組みです。 ただその仕組みが本人には意識されないのです。
そこで脳の科学では、その仕組みを運動条件反射というような形で解明しようとしています。 無意識の世界の出来事を客観的な現象として意識の世界に引き出す試みのひとつです。
自転車に乗れるようになる過程は人によって多少は違いますが、原則は同じです。 つまり、いろいろと体を動かしてみて、たまたまうまく乗れたときの体の動きが脳の中に定着するわけです。
そのときに、脳の中に新しい信号路がつくられるわけですが、体の動きを受信して脳に情報を送る固有受容器といわれる受容器からの信号が重要な働きをします。 筋肉の中にある、筋紡錘など、筋肉や骨や関節などに無数に分布している顕微鏡的な大きさの受容器や、耳の奥にある平衡器などが固有受容器です。
――――― 中略 ―――――
これらは、いずれも理屈、つまり意識だけではできるものではありません。 まず、思いついたところから、あるいは他人を真似て、やれるところからやってみるという経験が必要です。 そして、失敗と成功をくり返し、成功したときの行動が身について、という具合に、それまでできなかったことができるようになってゆくのです。 そのようにして、無意識のうちに脳の機能がつくられてゆきます。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
頭であれこれ考えてないで、やってみるしかないってことね(*^.^*)
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