2009年06月27日(土) |
凡庸な逆回転その二十九@O-east(6/22) |
ちゃんと書いておきたいと思いまして、今更ながら思い出しながら、レポを書きます。 ほんとに、見れて良かったと思ったライブでした。
仕事の都合で、会場に着いたのはYa-fooの途中から。よく考えたら、ソロじゃないヤスくんを見たのは初めてだったかもしれません。一番後ろにいた友達Yさんと合流して、後からこまさんも合流して、最後まで一番後ろで見てました。 ヤフーもぱまさんが海外に行くからしばらく活動休止、とかで。のっけからしんみり。曲もしんみりだし。 次は急遽決まったらしいRED SUNだったんですが、私ここを初ツアー時に偶然見たことがありまして。多分何かの対バンで、大阪で見たんですが、ぶっちゃけあんまり面白くなかったんですよねえ。ギターのナオさんはかっこいいと思ったけど(というか確かナオさんだから見ようと思ったんだ。ex-Valentine D.C.)それからかれこれ8年ぶりに見ました。最初に見た時よりは遥かに面白かったです、はい(笑)。しかしナオさん、相変わらず細くてかっこ良かった…美麗ギターでした。 次はEXPOなんとかという(確認しなさい)変態でお下品で、でもとても優しいバンドでした。転換時に聴こえてきた音がルナシーばかりで、私以外のお二人は元スレイブなので大反応しとりまして、しかもなんか貰ったチラシの中に「95年のGLAYのチラシコピー」なんていう、いいんかそれ?的なものが入ってまして。始まったら全員きっつい女装(一人フル○ンだったよ…)でギター3本が全部布袋ギターで、やった曲は初期のGLAYばっかりというネタだらけのバンドで、ひーひー笑いましたよ。久しぶりに彼女のモダンとか聴いた! でもどなたか、munimuniの人がいるんですね多分。曲の最後に手を左右に動かすポーズを皆がやって、大中の対バンで見たことのあるYさんが「あ!ムニムニのポーズ!」と叫んだ。 そして何が優しいと思ったかといいますと、最後の方に突然「最終便の観覧車〜」とリプレイを演奏始めまして。「心臓です」までで止め、更に「メランコリックもできるぜ!」とギターイントロだけやったりして。当然客席は大受けで私たちも爆笑だったんですが、その盛り上げ方が優しいねえ…ってしみじみしました。ネタバンドだし、どう考えてもプラファンが大半の会場ですから盛り上がるのは当然なんですが、それを踏まえた盛り上げ方が、この日はヒロさんのこともあったし非常に優しく感じました。他がしっとり系だっただけに、あそこで場が和んだことはとても良かったと思います。
転換時にオナンちゃんからのビデオメッセージが流れて、ヒロさんへのメッセージ帳があることを知りました。 でも同行の2人が遠方からで長居はできなそうだったし、きっと混むだろうし、と、アンケートを書くことにしました。実は会場に入ってからずっと書いてたんですが、なかなか言葉にできなかった。
最後は、キュアーが流れて幕が空いて、いよいよヒロさんのいないネジでした。 にこやかに徹さんが出て来てリュージさんが出て来たのですが、いつもこっそり出て来る徹さんが両手を振りながら笑っていたのに、逆に切なくなりました。あまり遅れずに太朗くんが出て来てまずステージを回り、ギターの位置に来てぺこりとお辞儀をして、中央に戻って行きました。しかし、賑やかしなのかステージに植物が張り巡らされていて、まあそれはいいんですが、ギターアンプの上に花を飾るのは止めて欲しかった… 3人でやるということ、急遽バンド数が増えたこと、それを考えてアコースティックで少しだけだろうね、と話していたのですが、その通りでした。だから後ろでゆっくり見ようと思ったんですが。3人とも白っぽい服で、太朗くんは眼鏡に白Tシャツにジーンズに女の子みたいなサンダルでした。こまさんが「36であの格好が似合うなんて」と戦慄してた(笑)
セットリスト 僕たちの失敗、オリジナル、夢の中へ、そして僕は途方に暮れる、悪女 EN 夢の中へ(ちょっと早く)
ヒロさんギターなしでできる精一杯で、そしてヒロさんの存在を強く感じる曲、そんな感じのセットリストでした。短かったけど、「次で最後です」と言われてもブーイング起きなかった。 僕たちの失敗で、いきなりこれか、とこみ上げてきました。いつだったか「すべてはこの曲から始まりました」と言っていた、この曲で。 続くオリジナル曲は、私にははっきりとヒロさんのギターの幻聴が聴こえていましたよ…。だけどごめんなさい、正直に言いまして、この曲はこの日のアコースティックバージョンの方がいつもより良かったです! 竜太朗くんが丁寧に唄えていたこともあると思うけど…ヒロさん復活の際はぜひこのアレンジで、とマジで思う。 譜面もあって座っていた分、竜太朗くんの唄がとても丁寧にきれいによく伸びていまして、ライブとしてとても良かったです。太朗くんは、とても穏やかに笑っていました。でもやっぱり、努めて明るくしてるんだろうな、しんみりさせないようにしてるんだろうな、という雰囲気でした。徹さんもリュージさんも、いつも通りにしよう、という気持ちが見えた。 「ネジ、一本取れちゃったんですけど…イレギュラーな形でごめんなさい」と謝った後で「さっきヒロと電話して話したんだけど、何か言うことない?て聴いたら、絶対治して帰って来るんで待ってて、て竜太朗かっこ良く言っといて、て言われたんですけど…いま普通に言っちゃった」と、ちょっと笑って。「ヒロくんへのメッセージノートを用意したんで、ぜひ書いてあげて」とぺこりとお辞儀して。 そのまま穏やかにきれいなライブが続いたんですが、「またヒロと一緒に唄いたい、悪女」と言われた時、そしてひとりで唄う悪女を聴いた時はさすがにすごく胸が苦しかったです。悪女はいつもヒロさんとツインボーカルで、ヒロさんの声が力強いものだから竜太朗くんがかき消されちゃったりもしてるんだけど(笑)、私はその並んで唄う景色がとても好きで、どちらも視界に収めようといつも右往左往してまして。だから太朗くんひとりのボーカルが、とても切なく響きました。 その後、3人で並んでけっこう長い時間挨拶をして、ハケていきました。
アンコールがあるのかよく分からない雰囲気で、皆きっとかけていいのか悩んでる感じだったのですが、けっこうすぐに出て来てくれました。 「でもやれる曲がないんですよ。あれがこの形態の精一杯で」と笑って、「何聴きたい?夢の中ででいいか」とステージ上で相談したりしてました。多分この時かな、リュージさんが「皆、ヒロに聴かせよう」と上を指しまして、しかしそれがちょっとブラック…!て感じで、皆の総突っ込みを受けました(笑)。太朗くんも「えー!?」となり、徹さんなんて後ろで立ち上がって身を乗り出してて、あんな徹さん初めて見たかも(笑)。リュージさんが「ごめんヒロ、そんなつもりじゃ!」と叫んで、…前から思ってたけどこの人かなり天然だな、と思った出来事でした。でもねえ、和みましたよ。うん。 「じゃ、ちょっと早くしよっか。どれくらい?」と竜太朗くんが徹さんに言って、徹さんが本編よりピッチを上げてドラムを始め、「ヒロの代わりに唄ってね」と夢の中へをやりました。ヒロさんのパートを唄いましたよ、ええ。夢の中ヘー。
また3人で並んで長いこと挨拶をして、竜太朗くんが「絶対また4人で帰って来ますから。今日は本当にありがとう」と言って、去っていきました。いつもみたいに竜太朗くんが最後までいるんじゃなくて、最後まで長くいたのは、徹さんでした。 te'は前日と前々日地方ライブだったわけで、徹さんはそこから戻ったばかりだったんだな、と思って。そもそもヒロさんと徹さんはそんなスケジュールでネジやるつもりだったんだ可愛いね、とYさんとちょっと笑いましたけれど、徹さんは実際すごく辛いだろうな、と思います。喋らないし、あまり目立とうとしない人だけど、この日は全身で「僕ら大丈夫だから」と言ってるように感じました。
終演後、やっぱりヒロさんノートは長蛇の列だったので諦めて、アンケートだけ出してきました。 でもライブの感想は「ありがとう」しか書けませんでした。それしか言葉が見つからなかった。 ライブ全体が、切なかったけれど、とても優しい空間だったな、と思います。穏やかで優しいライブだった。とてもきれいな空間でした。見れて良かったです。
私は、ネジはヒロさんのギターじゃないと意味が無いと思っています。太朗くんとヒロさんが作ったネジだから、どちらかが欠けたら意味が無いと、そう思っています。 だからヒロさんが戻って来れるその時まで、いくらでも待ちます。…だから、絶対に戻ってきてね、ヒロさん。
拍手下さった皆さん、ありがとうございました。
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