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ライブドア事件をめぐる「送金メール」問題

2006年03月02日(木)

2月28日、永田議員は、野田前国会対策委員長、鳩山幹事長同席の元に、先日の国会での態度とは打って変わって神妙な態度で謝罪会見を行いました。

堀江メールを何故信じてしまったかといえば、
(1)情報提供者との間を仲介した元記者に全幅の信頼を置いていた
(2)仲介した元記者によると、情報提供者はライブドア関係者で送金にかかわっていた
(3)銀行口座情報も記者から提供されたの3点を挙げました。
情報提供者に、直接会うこともなく、十分な調査もできないまま、衆院予算委員会で、武部氏の二男という個人的な名前を出し、追及した事を大変申し訳なく思っている 
と謝罪しました。

「私がちゃんと調べもせずに信じたことが間違いでした。ごめんなさい」だけで、終わればよかったんです。
ところが、記者との質疑応答で、虚偽情報と認めるかについては
「全くの事実無根か、一定の事実を含んでいるのかは他にも情報があるし、現在も調べが残されている」と述べ、明言を避けてしまいました。

これでは、「魂を金で売った」と言われた武部幹事長はたまりません。
ちゃんと謝って貰った気がしないのは、当然です。
野田氏、鳩山氏が同席していたのに、これは、まずいです。
もっとも、鳩山氏は、永田氏が衆院予算委員会で、質問するまで、「堀江メール」のことは知らなかったそうです。
それが、大問題になってから「鳩山氏一任」されちゃって、ちょっとお気の毒でした。
この謝罪会見、何故、「堀江メールには確たる根拠がある」と言っていた前原代表が同席しなかったのでしょう。


慌てて、その日のうちに、民主党は「送金指示メール」問題に関して党声明を出し、「大きな判断の間違いを犯した。メールは本物ではない」と認め、前原代表も記者会見し、「本物でない情報に基づいて質問したことは極めて深い反省をしなければならない」と謝罪しました。

党声明と永田議員の謝罪会見に食い違いが生じたため、与党は永田議員に対する懲罰動議を衆院懲罰委員会に付託して審査を求めるとともに、永田議員と民主党に対し公開質問状を提出しました。
公開質問状の内容は
(1)メールを偽物と認めた民主党の声明と、明確には偽物と認めない永田氏との見解に齟齬(そご)がある
(2)武部勤自民党幹事長の周辺に三千万円が流れたとする永田氏の指摘が事実でないことを認め、謝罪するか
(3)武部氏と二男の名誉を具体的にどう回復するか−の三点。

それに対して、民主党は2日、鳩山幹事長名と永田氏名の2種類の回答書を提出しました。
永田氏と党声明が食い違った点については、食い違った点について、遺憾の意を明記し、永田氏自身に発言撤回と陳謝を表明させる考えを示し、その上で、3000万円送金問題については「論拠が消滅した」とメールを前提とした疑惑追及は行わない考えも示しました。
同日、永田氏は改めて記者会見し、「すべて先入観と思い込みに基づくもので、メールは本物ではない」と述べ、「偽メール」だったと初めて公に認めました。



確かに、永田議員も民主党も勇み足では大きなミスを犯してしまいました。
だけど、もういい加減にしたら〜って感じです。
あるテレビの番組でコメンテーターが
「仲介した元記者を信じた、騙された」では国民は納得できないって言っていましたが、納得できる・できないの問題ではなく、それが真実なのでしょう。
匿名の情報だったり、見知らぬ人からの情報だったら、永田議員も信じたりはしなかったでしょう。
ただ、「ちゃんと裏づけを取らずに個人を中傷した」というのが、大きな間違いだったのです。
紆余曲折はあったけれど、永田議員も民主党も「送金指示メール」は、偽メールだった事を認めて、武部幹事長に謝罪し、民主党が全面降伏したのです。
武部幹事長の二男が傷つき、生活も仕事もメチャクチャになってしまったというのなら、あとは、個人的に名誉毀損で訴えるなり、慰謝料請求をすればよいのです。
民主党が、二度とこのような間違いを起こさないように、民主党自体が考えればいいことです。
それなのに、永田議員の懲罰動議の委員会付託を決めた衆院本会議でも、同氏を厳しく非難するなどかさにかかって責め立てたり、公開質問状に対する民主党の回答書にまだ「納得できない」と突っぱね、2度目の質問状を出し、再回答を迫っています。
いつまで、政治家たちは、この「送金指示メール」ひとつにかかわっているのでしょうか。
他に、討論しなければならない、もっと重要な問題はないのでしょうか。

政治家たちばかりではありません。
テレビのワイドショー・報道番組も毎日この問題を長時間取り上げています。
某ニュースキャスターは、永田議員が2回目の会見で、何度も言い直しても言葉がつかえてしまった時、自らの頬を叩きましたが、その行為が「軽い」と非難していました。
もうそんなことどうだっていいじゃん!って感じです。





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