みかんの日記
みかん



 お茶と言ったら・・

昼間薬局で仕事をしていると
若いセールスの男性が来る。
見ると左胸に見覚えのある襟章。
お茶の「伊藤園」のセールスだった。
自販機を置いてほしい、というお願いで来たのだった。

伊藤園というと、色々思い出すことがある。
かつて銀行の職場に伊藤園の社長さんがよくお見えになった。
そのお方は背の高い、すらっとしたお方で、
腰の低い、感じの良いお方だった。
お茶を出すと、心を込めて入れたお茶はおいしいんです、と
嬉しそうにおっしゃって飲んでくださった。

当時20ウン年前は、お茶の缶というのは
まだまったく市場に出ていなかった。
お金でお茶を買うなんて、という風潮だったのだ。
それを伊藤園の社長さんが中国の鉄観音茶を缶にして出したので
是非飲んでください、とよく宣伝していらした。
銀行の生協でも売っていたし、
役員さんにも箱で差し上げてもいた。
確かに飲むとおいしいものだった。
売れればいいね、と同僚と話しているうちに
あれよあれよと売れ出して、
そうこうするうちに今では当たり前のようにお茶の缶が売れている。
そして伊藤園もすっかり名前の通ったメーカーとなっている。

そういうことを頭に浮かべながら、
今の社長さんはなんておっしゃるのですか、と
思わず聞いた。
当時のH社長さんの弟さんが現社長だそうだ。
お元気でいらっしゃるのですか、と尋ねると、
それが先月の24日に亡くなったんです、とおっしゃる。
とてもびっくりした。
伊藤園のペットボトルや缶を見るたびに思い出していたのに
ごく最近に亡くなられたとは。。。

つまらない昔話ですけど、と
職場においでになった社長さんのお話を若い彼にお話しした。
よかったら頭に留めておいて下さいね、と。



2002年08月22日(木)
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