ディリー?闇鍋アラカルト
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今年はスギ花粉の量が多いとの事。日本人の花粉症人口は15%とも言われる。今や、立派に国民病の観がある花粉症だけれど、この病気はそんなに古くから有った訳じゃない。1961年にブタクサの、1963年に初のスギ花粉症患者が報告されているが、それ以前には日本に存在しなかった病気だ。欧米では100年程前には既に知られていた。 その存在しなかったはずの花粉症が日本でも見られ、蔓延してしまった原因は、 戦後杉の植林が盛んになり、杉の花粉の量が増えた。 排気ガスも関係している。 食生活が欧米化した。 等が言われている。 杉の花粉だけが原因ではないのは、杉の産地である日光や秋田にもスギ花粉症患者は1963年以前には見られなかった事からも言える。 杉の花粉を減らす対策は現在行われているとは言うものの、急激に減らす事は出来ないので、また、排気ガスも急激に減らす事は困難なので(排気ガスで問題になるのは、特に軽油によるディーゼルエンジン排気ガスであるらしい。ディーゼルエンジンの燃料を植物油脂によるものに替えたら花粉症が減少したと言う報告がある)、もっぱら対策としては個人のレベルで出来る事だけに限られるという現状だ。 きのうきょうと花粉症患者に会っていた。そして、花粉症対策について語ったのだが、以下はその要旨。 花粉症はアレルギーで体質に依るものだけれど、その体質というのは生まれつきの遺伝子の問題で全て決定されている訳ではない。そうでなければ1963年以前に花粉症患者が存在しないという事は考えられない。 では、そのアレルギーはどのように起こるのだろうか? 漢方薬局に行くと、花粉症は水毒症状と診断される事が多いはずだ。「漢方 水毒」で検索してみよう。花粉症の症状は涙・くしゃみ・鼻水で、どの症状も水が体内から出て来ている。体はアレルゲンに対して、水を出すという反応をしている。水毒というのは体に水の滞りがあるという事だ。水分代謝が悪いのである。従って、漢方の処方はその水の鬱滞を速やかに排出する事が目的となる。 僕の場合はあまり薬に頼りたくないので、食事について考える。細胞の水分代謝に影響を与えているものは何か?僕は塩分について考える。塩分・塩化ナトリウムと拮抗関係にあるものはカリウムだ。だから、カリウムの摂取を勧める。このサイトの食生活革命ではカリウムが十分摂取出来るようなやり方になっている。カリウムは野菜に多い。しかし、野菜を摂るにしても、具が少ない味噌汁では味噌のナトリウムが多過ぎて野菜のカリウムが生きないのだ。おまけに合成化学だしではグルタミン酸ナトリウムでこれもナトリウム過剰の原因になる。おいしくなってしかもバランスが改善されなくてはならない。 間食は塩煎餅や柿ピーではなく果物のようにカリウムの多いものが望ましい。 カリウムだけでなく、他のミネラルも十分に摂れるなら申し分ない。 次に考えるべきなのは、アレルゲンがどこから侵入するのかという事だ。 侵入する場所を塞ぐ・丈夫にするという事を考えてみようと思う。 花粉アレルギーによる肌荒れの人は保湿を心掛ける。市販の保湿剤の中には合成界面活性剤LASが使われていたりするので、美肌水や紫蘇油(荏胡麻油)が役立つ。 腸内細菌叢が悪い場合は腸壁からアレルゲンが侵入するので、腸内細菌叢の改善を心掛ける。花粉症の場合は目や鼻が症状の主たる舞台になっているので、スキンケアや腸内細菌叢の改善にも増して、細胞膜を丈夫にする事が大切になる。では、細胞膜の原料は何か?水溶液が多くを占める細胞質を包み込む細胞膜は水を通さないものである必要がある。それは油性のものだ。その内でも、人間の体で作る事が出来ない必須脂肪酸が二つ有る。それはリノール酸系列のω-6脂肪酸と、DHA/EPA/α-リノレン酸などのω-3系列の脂肪酸だ。ω-6は通常過剰気味であるのに、ω-3は通常不足がちだ。つまり、魚を食べる事がアレルギー対策となる。1963年から花粉症が日本で見られるようになった事は、日本人の魚離れ現象とも関連しているだろう。魚が食べられない人は紫蘇油(荏胡麻油)を摂るのも良く、僕の場合は御飯を炊く時に荏胡麻(種子)を入れて炊いている。荏胡麻を軽く炙って摺って和え物を作ってもおいしい。 ついでに言うなら、このω-3脂肪酸は融点が低く、血液の中にはいり込んだ時、動物性脂肪のようにドロドロにならずサラサラにしてくれる。つまり血流や体液の流れをも改善してくれるのだ。これも当然水分代謝にまで影響を及ぼす。
きのう話した人は米糠石鹸でブツブツが出てしまった人なので、アレルギーが起こりやすい事は予想が付いていた。仕事をしていると足がむくむとの事なので、水分代謝も良くないのは明らかだった。外食が多いといってたから、ナトリウム過剰もω-3脂肪酸の不足についても明らかだろう。 あとは本人の問題だ。 アレルギーにEPAが効くと、EPA製剤などを飲んだとしても、それは生活のレベルでない為にお勧めしない。食生活が追いつかない場合は仕方ないけれど。 体と生活の全体を論理的に考えてみる事を勧めたい。
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