ディリー?闇鍋アラカルト
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政治家に言わせると景気回復が最重要課題だという事のようだが、どのような形の景気回復が好ましいのかという事も考える必要がある。 全ての企業の収益が増大するなんて形は好ましくない。 大体、景気回復は誰の為に必要なのか?それは人類の為に必要なのか?具体的に製品を考えてみるなら、例えばコカコーラの売れ行きが無制限に伸びていくなら、人類の健康はどうなる?薬の売れ行きが無制限に伸びるという事は何を意味する? 合成洗剤が無制限に売れて行くなら、肌や環境はどうなる? バブル期の教訓の一つは、必要以上の生産は有害無益だという事であるはずだ。 それを景気浮揚だと言って、沢山の国債を発行し、借金を増やしてしまった事はこの国の国民が、如何に教訓が見えずに、収益増だけに拘(こだわ)ってしまったかという事の証であろう。 この傾向は日本だけでなく、アメリカにも言える。アメリカの武器産業が生産拡大・収益増大を目指したらどうなるか?平和では武器は使わなくて済む。それなら武器を使わせてしまえ!イラクを、北朝鮮を潰せ!そうすると、在庫のだぶついた武器も消費出来る! 大体、アメリカの経済にしても、自国の自然を食いつぶし、他国の地場産業を破壊した上に築かれているのだ。そして、犯罪発生率・特に殺人件数の多さ! 世界中のエネルギーの25%を食いつぶし、炭酸ガスを撒き散らすこの国が京都議定書を蹴っ飛ばしてしまったのは、共通した根を持っているからなのだ。 現在、中国の経済成長が著しいが、これは低賃金による低コストによって、価格を抑えられ、安価な製品を作り出せるために、競争に於いて優位に立てる為だ。しかし、これにしても永遠に続くはずが無い。人類はそんなに沢山の製品を必要としていないのだから。 大体、経済の成長と言う時に、同時に起こっているマイナス面をどれだけ視界に捉えているのだろう?例えば、フロンガスはオゾン層を破壊しているが、フロンガスの売上げは、オゾン層を復旧させる為の費用(まあ、復旧は不可能だろうが・・・)を上回れるものだろうか? 海岸線を本来のものから人工に変えてしまった事の結果の一つに、漁獲量の減少ということが有るけれど、建築屋に大きな利益を齎(もたら)したとは言え、漁獲高を回復させる事など天文学的金額を以っても不可能だろう。 つまり、莫大な損失が見えずに、経済成長であると信じていた人類の愚かさに過ぎない。
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