ディリー?闇鍋アラカルト
DiaryINDEX|past|will
きのう引用した中学生の文章・・・報復賛成論者が、反対論者に必ず浴びせる言葉がある。「平和ボケ」。実はなんの意味も入っていないこの1語で、反対論者は「現実を直視しない理想主義者」となり、さらに「ボケ」という強烈な一語で罵倒されてしまう。中身のない言葉なのに、これほど相手を侮辱する言葉もほかにない。・・・の中で「現実を直視しない理想主義者」という言葉も検証が必要だと思う。 そもそも、この言葉を使う人間が現実をどのように捉えているかが不明だ。と言うより、現実をかなり狭い範囲でしか捉えていない場合が殆どだ。「永世中立国のスイスだって軍隊を持っている。」と言うのを聞いた事があるけれど「平和憲法の国コスタリカには軍隊が無い。」と言ってくれる人はまずない。多分知らないのだろう。因みにコスタリカについてはhttp://www2.mnx.jp/~jyb2774/index.html#kibunのVol31〜33を参照して欲しい。コスタリカはアメリカの圧力も跳ね返している!せめてこの程度は知って「現実」という言葉を使って欲しい。 教訓:「現実」という言葉を多用する人は狭い認識にとらわれている事が多い。
「平和ボケ」という言葉を使う方も、使われた方も日本という50余年間戦争を体験してない国に住んでいるのだから、平和である事がボケの原因になるとしたら、使う方もボケている可能性はある。しかし、平和である事についても考える必要が有るだけでなく、使う人の心理に付いても考える必要があるだろう。 実は、僕自身は、戦争がないとは思っていても、平和だとも思っていない。古い世代による新しい価値観への侵犯が日常的に起こっている。アメリカがコスタリカに圧力をかけたように。 また、「平和ボケ」という言葉自体が内容の空疎である事と相手を侮辱する言葉である事からして、この言葉を浴びせる人が、現実認識から遊離し、相手を尊重する事よりも侮辱する事・争う事を選択している事を知るべきだろう。 自分の心の中の争いを対人に持ち越してしまったのだ。そしてその心の中の争いもまた旧世代によって植え付けられてしまっているのだ。根は深い!
|