戯言。
-
2004年05月23日(日) つるりっと初優勝(笑
昨日に引き続き、エフワン系お題。
てかモナコってプレカン会場まで車で移動するんだが、レース後の映像見て激しく萌えた....(爆
ヤルノが乗ってて逆側のドアからジェンスが乗り込んだんだが、アレがヤルノでなくミヒャだったら....はは。
まあ元チームメイトだし、あの程度の歓談は普通にするだろうが、ミヒャだったらもっと懐いてるに違いない。
もそっと近くに座ったりもするのかも〜
最近ジェンス&ミヒャも好き。
あくまで懐いてるだけだがな。
ミヒャに構って欲しくて仕方が無いゴールデンレトリバーな感じ。
プレカンにヤルノを眺めてる顔の角度とかもほとんど同じでさ〜
ま、あの生温かさはなかったがね(笑
てかエフワン、最近男前揃いなんでもちっと人気でないかなぁ。
*****
レースが終わり、自分のアパルトマンに戻る。
どれくらいぶりだろう、久々のポイント獲得に喜びを感じつつ、レースの余韻が残るモンテカルロの町並みを眺めていた。
先ほどまでの喧騒が嘘の様に穏やかで、自然とリラックスできる。
その静寂を破ったのは、ドアをノックする音。
一定の間隔で3回、こんな叩き方をするのはあいつだけ。
「開いてるよ」
そう言うと同時にドアが開き、予想通りの人物が入って来た。
「やっぱり帰ってたのか」
開けっ放しなんで無用心だな、などと言いつつこちらに歩み寄ってくる。
「そりゃ帰るさ、ホテルより自分の家のほうが落ち着くし。それより君の方こそこんな所にいて良いの?」
そう、本来ならチームの祝勝会に出ている筈。
その問いかけに一応顔は出してきたし、と悪びれずに笑うのは、今日のレースを2位で終えた青年だった。
「まったく....皆呆れてるんじゃない?主役が抜け出してくるなんて」
「それより大事な祝勝会があったしね」
そう言って笑顔とともに差し出されたのは、程よく冷えたシャンパン。
「入賞おめでとう、ニック」
「........有難う」
正直ポディウムに立った奴に入賞を祝われるのはどうかと思うが、それでもこうして来てくれたことは凄く嬉しい。
勿論クルー達は凄く喜んでくれたけれど。
悔しいから言ってやらないが、こいつの笑顔には滅法弱かったりする。
シャンパンを受け取り、グラスに注ぐ。
和やかな、二人だけの祝勝会が始まった。
最初は当り障りの無い会話をしつつ、やはり職業柄とでも言うか、今日のレースに話しは移っていく訳で。
「今日は随分リタイアが出たからね。お陰で美味しい思いをさせてもらったけれど」
「特に最初のアレはね」
「最初、タクじゃなくて君だと思ったし」
「残念でした。タクはツイてなかったけど」
「何故だか彼にばっかりトラブルが出るんだよね」
「....なんか含みがあるような気がする」
「そうじゃないよ。僕も似たような立場にあるから、つい」
「まあ....君のところはね」
「今年はもう殆ど改良する予定は無いみたいだし、真剣に来年のことも考えていかないと」
そう言ってグラスを煽る。
確かに彼は今年の残留も危ぶまれていたし、来年の移籍が決まったという話も聞いていない。
彼の所属するチームのオーナーは[ウィリアムズに]と言ってはいるようだが、可能性はさほど高くないだろう。
あと残るはトヨタ辺りか....
「マクラーレンに戻れるとは思ってないけれどね」
そう言い微笑う彼は、いつもよりも少しだけ小さく見えた。
ベランダの柵に並んで、眼下に広がる夜景を眺めていると、ふいにニックが声をもらした。
「いつか、君と一緒にポディウムに乗りたいな」
そう言う彼の目は真っ直ぐ前を見据えていて、とても綺麗だった。
「きっと乗れるよ」
「そう思う?」
「勿論」
聞き返す声に、間髪いれず答える。
すると、少し言葉に詰まりはしたものの、笑顔で返してくれた。
「........そうだね」
じゃあ頑張って就職活動しないとね、と微笑む彼を見つつ、少しだけ悪戯心が芽生えてしまう。
「あ、でも」
「何?」
不思議そうに見上げる彼。
「ただでさえ身長差があるのにポディウムだと....」
「大丈夫だよ」
てっきり拗ねると思っていたのにとびっきりの笑顔で返され、逆にこっちが困惑してしまった。
「え?」
「僕が真ん中に乗れば問題ないだろ?」
そう言ってにっこりと自分を見上げるニックは、とんでもなく男前だった。
*****
ふと思いついて作成。
最後のポディウム云々のやり取りが書きたかっただけなんだが(笑
ナマモノにも関わらずこんなとこに晒してて良いんでしょうか。
..........ま、まあいっか(滝汗
簡単に用語解説だけしておくと、
・レース…モナコGP。ここでは2004年設定。
・ポイント…順位に応じて加算される。
・クルー…チームスタッフのこと。
・タク…今年参戦している某日本人ドライバーのこと。
・マクラーレン・ウィリアムズ…チーム名。いずれも名門。
・ポディウム…表彰台。
※コレは実際の人物・チームとは全くもって関係ありません。