戯言。
2002年08月25日(日)  森って使いやすい。

なんとなくレゴフロ←アラな気分。
ああ不思議だ、なんでレゴフロ....
しかも映画しか知らんのにレゴフロ....

*****


ロスロリアンでの、夜のこと。


「.........フロド?どうしたの?」

「レゴラス」


ふと気配を感じて起き上がったレゴラスの目に映ったの
は、悲しげな顔をしたフロドだった。
おいで、と近くに呼び寄せ抱きしめる。

普段ならここで何があったのか問いただすのだが、今日
のフロドはあまりにも痛々しくて。
だから彼は何も聞かずにただ、フロドの小さい体を抱き
しめていた。


「水鏡を、見たんです」

「水鏡?」

そうか、彼は見てしまったのか。
あれが映し出すものに、この愛しい人はどれだけの衝撃
を受けただろう。
ガンダルフが逝き、傷ついているフロドに何故!
私は一瞬、この森を統べる女王に激しい怒りを感じた。

だがその怒りは長くは続かなかった。
それ以上にフロドの悲しみが大きかったから。
彼の悲しみを少しでも消し去りたくて、さらに強く、抱
き寄せた。

「レゴラス、僕は....」

「いいんだよ、言わなくても」

君が何を見たかは分からない。
でもある程度は予想ができていた。
指輪を持つ、彼の見たもの。
恐らくは指輪がもたらす、暗黒の未来。
それを口にするのは彼には辛すぎるから。

「僕は、見たんです、貴方を」

「私を....?」

フロドはレゴラスの肩口に顔をうずめ、嗚咽を堪えなが
ら話し続けた。


「水鏡を覗いて、まず最初に見たのは貴方でした。鏡の
 中の貴方はとても悲しげな顔で、僕と目線を合わせる
 こともせずにすぐに向こうを向いてしまって....」

「フロド」

「その後シャイアが襲われ、捕らわれるホビットも。
 中つ国が闇に染まっていく様を、僕は見ているしかな
 かった....」

「やめなさい、フロド。もういいから....」

私に縋り、涙を流しながらなお話し続ける。
そんな彼を私は抱きしめてあげることしか出来なくて。

「でもね、レゴラス」

「その後何を見ても、僕は怖くなかった。貴方に拒絶さ
 れる以上に怖いことなんて、僕にはないんです」

「フロド」

「僕が生きている間だけでいいから。お願い、僕を嫌い
 にならないで!」

ああ、この人は!
なんて嬉しい言葉をくれるのだろう。
あれを見て更に心に傷を負っただろうに、それでも私を
想ってくれるのだね。

「大丈夫だよ、フロド」

「レゴラス」

「大丈夫。君を嫌いになどなったりするものか!
 君が私を想っていてくれる限り、私は指輪に囚われた
 りはしない。私が囚われるのは、君だけだよ」

「...........」

黙ったままの彼に顔を上げさせ、涙に濡れる蒼い瞳を見
つめて話す。

「君が好きだよ、フロド。もう、どうしようもないくら
 いに、君が好きだよ」

それにね、フロド。
君は分かってないよ。

君がいない生など、私には意味が無いんだ。
君を失ったら、私もこの生を終えるだろう。
悲しくて悲しくて、生き方を忘れてしまうだろう。
だから、心配しなくても大丈夫。
私の想いはすべて、君のものだから。

それに本当は、私の方が恐れているんだ。
君が指輪と一緒に消えてしまうのではないかと。
だから、お願い。
君が少しでも私を想ってくれているならば、私の許から
いなくならないでおくれ。
私を一人にしないで。

「レゴラス、泣かないで」

フロドがその小さな手で私の頬を拭う。
気付かない間に、私の目からは涙が流れ出していた。

「ありがとう、レゴラス。貴方のお陰で、僕は強くなれ
 る。貴方の言葉が、僕に強さをくれるんです」

「フロド」

そして彼は輝かんばかりの微笑と共に、言葉をくれた。

「レゴラス、僕も、貴方が好きです」


*****

超〜尻切れトンボだし(爆)
森がネタにしやすいっつ〜か、森ぐらいしかレゴフロチ
ックな所がなかったんだよねぇ....
ま、いっくらでも妄想は出来るけど。
それにしても暗いよ君達、考えてることが!
もっと明るく行きなさいって。
自分の目指すほのぼの、遠すぎ....(T▽T)


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