ミドルエイジのビジネスマン
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湯西川温泉は鬼怒川温泉より、ずっと山の上にある。途中の川治温泉までは来たことがあったが、さらに上、植林の杉林もない自然林の山々に囲まれている。
山の中にしては予想より大きな街で、大規模ホテルが幾つかと中くらいや小さいのや様々な旅館があった。ただ、中途半端な規模ではやっていけないのだろう、川沿いには閉鎖されたまま人の気配がしないホテルもあった。「花と華」という、かつては「国際観光ホテル」の名を冠していたという立派なホテルから「平家の里」に行くために20〜30分も歩いただろうか。通りには鹿の肉やら熊の肉を売っているという張り紙が店頭に貼ってあったりする。
残念ながら、平家の里は期待はずれだった。陳列物の多くは平家の財宝と言うより、昔使っていた農機具や臼の類だった。確かに平家の落人が住み着いたとしても、逃亡者の証拠となる宝物など家の中に置くはずもなく、そもそも着の身着のまま逃げてきたかもしれない。
「花と華」などという、覚えやすいけれども少々安っぽくなってしまったネーミングのホテルは明らかに時代に合わせてサービスを研究し、再出発した気配が漂っていた。若い従業員も沢山いたし、年配の人達も取ってつけたような元気さを見せていた。そして、谷川に面した露天風呂は満足度が高かった。
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