ミドルエイジのビジネスマン
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| 2008年10月26日(日) |
ワインボトルは大人の印 |
土曜日。かねてからの約束どおり、一年ぶりに会う先輩がわが家を訪ねてくれた。「最愛の妻」が用意したスペアリブで昼過ぎから小さなパーティを開いた。最初はリビングで、それからウッドデッキへと移動しながら飲んだり話をしたり。1年のご無沙汰で会話ももつかと思ったのだが、妻の言うとおり、デッキで飲んでいると不思議なことに何時間座っていても飽きない。開放的な空間にいることで会話が前向きになって、陰に篭らないからだろうという事だ。
激動の10年。団塊の世代の他の人々が右往左往し、会社を替わったりして絶頂のときもあれば悪いときもあった中で、先輩は請われて行った先で淡々と自分の専門職としての地位を固め、今では定年後も会社に残ることが当然と周りの人も期待している。改めて話を聞くと色々あったようなのだが、本当に淡々と語るので、こんな平和な定年を迎えられるのは10人に一人もいないだろうと思ったことだ。
そんな会話をしながら、お土産のワインボトルを空けていると、近所の方が通りすがりに、「大人の雰囲気ですね」と声をかけていった。デッキの上の小さなテーブルにワインボトルが一本あると、そういう雰囲気が出るのかも知れない。曇り空の下で始まった小さなパーティは間もなく日暮れという頃になって、ようやく西の空がほのかに明るくなった。物静かな先輩にふさわしい明るさだった。
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