ミドルエイジのビジネスマン
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先週、休みの日に本屋さんにフラリと立ち寄ると、ワゴンに立体視(3D)の本が積まれていたので買ってきた。「視力回復によく効く」とか、「どんどん目が良くなる」というキャッチコピーに弱い方だというのは認めなくてはならない。
ドットではないが、色盲検査のようにカラフルな模様が規則的に並んでいる絵を見つめていると土星や恐竜が浮き出て見えるというやつだ。誰でも小さい頃から、寄り目にして物が二重に見えるのを楽しんだり、にらめっこでわざと寄り目にして遊んだりしたと思う。そうして焦点距離を手前にはずすのをクロス法(交叉法)といい、それは以前からできたのだが、別の方法として、焦点距離を奥にずらすパラレル法(平行法)というのもあると書いてある。実はこれが実感できないでいたのだ。
クロス法で見るべき絵をパラレル法で見ると、飛び出てくるはずの絵が引っ込んで見える。パラレル法で見たほうが良い絵をクロス法で見ると、飛び出すはずが、へこんで見える。
買った本の半分しか楽しめないでは損をしたような、あるいは不完全で達成感がないような気がして、休みの日にパラレル法にチャレンジしてみた。本の上の縁から覗き込むように30秒ほど数メートル先の一点に焦点を合わせたまま、二重に見える絵に「さりげなく」意識を向ける。何度やっても、意識を向けたとたんに焦点が絵に合ってしまって元の木阿弥だったが、二重になっていた絵がなんとなく一つに見えたような気がしたときに絵を見るとこれまでボヤッとしていた模様が色鮮やかにクッキリとし、大きなハートが浮かび上がった。
自分の能力が2倍に高まったようで、これは嬉しいことだった。目が良くなるというのは、遊びながら焦点距離を奥に持って行ったり、手前に動かしたりして目を動かす筋肉の体操をするという意味だ。良くなるかどうかは、判らないが、しばらく試してみることにしよう。
それにしても不思議なのは、立体視で見ると、色彩が鮮やかに見えることだ。顔料を使ったインクの印刷を見ているのに、万華鏡を覗いているように透明感にあふれた明るい光の世界が広がるのだ。右の目と左の目で別々に見ている画像を脳の中で合成しているためなのだそうだが、立体視で見ている世界は虚構の世界であって、脳がだまされているということなのだろうか。
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