written by 田村 MAILHOME
#お葬式
2004年07月18日(日)

葬式行ってきた。


式は13時からで、30分前に会場入りした。結構な人で溢れており、急いだあまり受付をスルーしてしまった。あああ、しまった。あとで香典を提出してこなくては。

後ろから2列目の席を確保し、辺りを見回す。会社関係で知ってる人が多い。結構来てるんだな。昨日のお通夜は600人ぐらい来たって言ってたもんな。今日もかなりの数来そうだ。

正面には、支配人の遺影が置かれている。かなり大きめの遺影だ、でかい顔が一層でかく見える。真っ直ぐと正面を見据えており、自信と気力、厳しさと優しさを持ち合わせたような表情で、本当に格好良かった。陳腐な表現だが本当にそう見えた。不謹慎かもしれないが、いい写真だった。勿論会社で会った時も、いつもそんな表情をしていた。今更何を言っているんだろう。でも今になって気が付くことも多い。この人の48歳の顔はこんな表情なのか。格好良いな。

そう言えば、式に来る直前に上司のM田さんからメールが来た。昨日の夜に何とか片付けた資料、今日見てくれると言っていたっけ。見ると「非常によく出来ています」とのこと。昨日資料を作りながら、実は全然見当違いのことをしていたらどうしようと思っていたので安心した。良かった。これからお葬式行ってきますと返信すると、「私の分までお願いします」。あ、あなた昨日行ってきたじゃないか・・・。しかも顔文字付きだ・・・。そうか、普段顔文字使わないような人まで使いたくなってしまうほどショッキンだったか。・・・・・・ごめん、正直こじつけ過ぎた。

式が始まった。当日はとんでもない暑さでちょっと疲れていたらしく、睡眠時間が短いことと合間って殺人的に眠くなる。坊さんのお経が子守唄のようだった。ガクン!ね、寝てませんよ私は!違いますって!
どう見てもバレバレだ。学生じゃないんだから、さ。

弔辞が読み上げられる。ここは涙腺に気をつけたいポイントだ。きっと泣いてしまうだろうし、それも仕方ないと思っていた。のだが、あれ、泣かない。おかしいな。泣くべきかどうかまで、冷静に迷ってしまったほどだった。会社関係は社長が読んでるから、あまり身近な話じゃないし、かといってご家族の方やご友人の方のは本当に密着し過ぎてるからそれも身近な話じゃないし。我々の立場を代弁した弔辞ってなかったんだ。感情移入、出来ないじゃない。弔辞が終わってしまった。

さあ、焼香をして来なくては。遺影見て、支配人の顔を見て、ちゃんとお別れして、送り出さなくては。と思ったら、もう限界でした。涙が止まりません。もう会えないんだもんな。誉められることも怒られることもないんだよな。駄目だ、全然駄目だ。情けないぐらいに泣いてしまった。やはり死んでしまったことはよく分からないが、あのフロアから、この会社から支配人が居なくなってしまうことが本当に寂しかった。何で死んじまったんだろう。

今更にして改めて思うが、葬式は故人の弔いも勿論だが、残された人のための式であるとも言える。死んだことを白黒はっきりさせて、残った人の心の中を整理させる儀式なんだろうな。きっと支配人はまだ多くの人の心の中に残っていることだろうし、下手したら死んだなんて思えないかもしれない。それを儀式によって明確にすることで、残った人の心の中を形式的とはいえケリをつけ、次に向かわせることが出来る。いつまでもずっと事実を受け入れられずに居たら、心が病んでしまいそうだもんな。イベントで泣くわけにはいかないが、今回ばかりは駄目だった。おかげで焼香をする手がかなり怪しかった。ちょっと空を切っていた。それをバッチリ見られた。は、恥ずかしい・・・。

そんなこんなで支配人の式は終わりました。本当にたくさんの人が来ていた。式も盛大だった。それぐらい色んな人に影響を与えた人だったんだろう。先日ご自宅にお邪魔した際に支配人のエピソードで「俺がすごいんじゃない、俺は何も出来ないが俺の周りの連中がすごいんだ、だからいつも助けられている」そう言えば、私も以前そんな話を聞いたことがあった。とんでもない、あなたがすごいからこれだけの人に慕われて来たんじゃないか。現に今だってこうして。

支配人が居なくなってしまうのは寂しいです。どうなってしまうんだろうと仕事の面もそうなんだけど、職場のあの暖かい雰囲気が失われてしまうのが非常に残念です。まだ私の中でも整理がついていません。やっぱり死んだことがなんだかよく分からないままです。他の人なんてきっと私以上だと思うし。それでも送り出せていただかないといけないですよね。



支配人、今まで本当にありがとうございました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。



ああ、あと支配人の夢はプロジェクトXに出ることだったらしい。先日、F山さんと電話で話している時に聞いた。支配人の遺志を引き継いで私たちが出演できるように頑張ろう!とF山さんは言っていたが、それやったら支配人きっと怒ると思う。「おめーらが出てどーすんだよ!俺が出たかったんだよ!!」絶対怒られる。マチガイナイ。


連日あまり面白くもない更新ですみません。ただ、今回はこの出来事に対する自分の心境について、整理したかったとともに記録を取りたかったこともあり、こうして日記で書かせていただきました。読んでくださった方、個人的なことにも関わらずありがとうございました。・・・web日記なんて常に超個人的なものですけどね。




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