written by 田村 MAILHOME
#多謝
2004年07月13日(火)

超凹んでます。
でもきっと、これで良かったんだと思う。

大きなものを失ってしまって、しかし拾うものもあった。
ここ半年間、ずっと平気な振りをしていたが、同時にずっといじけていたのだと思う。
冷静な振り、平気な振り、考えている振り、分かった振りと、○○の振りが得意なのだが、プレイだけでは実は伴わないということを今更ながらに痛感した。分かってなかったんだなあ。

それでも今はそれに気付くことができ、どうにかしようと思えるだけでもたいした成長なのかもしれない。そう思いたい。色んなものが未熟だった。指摘されたことや怒られたこと、今なら痛いくらいに分かる。

身を持って体験しないと分からないことはやはりあるようで、失ってから分かるものがあるという随分使い古された、陳腐な表現だと思うが、自分が当てはまってしまっただけに文句も言えないのだ。うむむ、情けない。


と言うわけで、よし、これから頑張るぞ。
頑張って車を買おう!


そんな時に偶然、携帯の着メロに設定しているbump of chickenのbattle cryが鳴って、思わず泣けてきてしまった。

インディーズ時代の、bumpをbumpたらしめているシングル「lamp」のカップリングなのだが、この歌、好きなんだよなあ。彼らの当時の歌は言わば10代特有の妄想の塊のようなもので、それはそれは青臭いものばかりなのだが、闘争の上に希望があるということを誰よりも切実に歌っていたのだと思う。歌詞など恥ずかしさを通り越して変態なんじゃないかと見まごう物もあるが、信念さえ本物であれば、それはリアルに響いてしまうのが音楽だ。彼らは歌詞が妄想なら演奏も稚拙だったが、信念によってその稚拙ささえも武器にしていた。そしてそんな彼らが私は好きで、励まされていたのだ。よし、今日は久し振りにbattle cryを聞きながら会社へ行こう。

と思ったら、そういえば人に貸していたことをすっかり失念していた。
ああ、いいよいいよ、くれてやるよそんなものは。買ってきますよ代わりを。


振り上げた拳も降ろさなくてはいけないので、代替案としてゆらゆら帝国の「ズックにロック」を聞いていくことにする。この代替案もどうかと思うが、やはりこの曲は素晴らしいと思う。

ズックにロックはゆらゆら帝国を聞き始めるきっかけとなった、大学時代の友人が教えてくれた曲なのだが、あれからもう5年以上も経っているというのに未だによく聞いている。サイケな歌詞といい、ポップとロックの中間点といい、格好良さでは上位に来るんじゃないだろうか。
彼らの速い曲は大概中盤で徐々に盛り上がって爆発し、その後一気に収束するパターンが多いのだが、それが非常に気持ちがいい。また、隙間の多いギターやうねりまくるベース、妙な間で入るドラムなど、どれも格好良いのだが普通の人が聞いたら単なる変態だ。
こりゃ一般受けしないと思っていたら、何と「はねるのとびら」だかなんだか言うバラエティー番組で「すべるバー」が使われているのだよな。こちらはミニアルバム「太陽の白い粉」の1曲なのだが、よくこんなエロい歌を地上波で起用したなと、選曲をした関係者にエールと変態の称号を贈りたい。

「太陽の白い粉」と言う曲も非常に秀逸で、地味な展開の曲だが、しみじみと「色んなことがあるよね」などと言われれば感じるところもあるのである。色々ありすぎだ。思わず泣けてきてしまう。


ここまでのべつ幕なし述べてきたが、どうも私の聞く曲は「変態」がキーワードになっているようだ。当たっているので今更気にはしないのだが。


車の中ではズックにロック、太陽の白い粉、(bumpの)ダイヤモンドを聞いていった。ダイヤモンド、やっぱりいいです。カップリングのラフメイカーも好きだ。いずれも間違いなく妄想と変態の結晶だが、それがまたいい。思わず泣けてきてしまう。今日は泣きまくりの一日だった。


いやあ、音楽って本当にいいものですね。




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