written by 田村 MAILHOME
#RX-8
2004年05月05日(水)

姉が車を買い換えたいというので、(まったく当事者でないにもかかわらず)日産・マツダ・スバルとディーラー巡りに行ってきた。

まったく当事者でないにもかかわらずマツダアテンザ、RX-8、スバルレガシィと当事者よりも試乗してしまったのだが、中でもRX-8はすばらしかった。
元々スポーツカーは好きだったのだが、一度乗ったが最後、きっと元の世界には戻れないであろうことが明白だったため、あえて距離を保っていた。が、マツダディーラーの営業担当氏の熱意に押され(「好きなだけ乗って良いですよ」と言われれば誰だって乗ってみたくなるものである)、お言葉に甘え20kmほど乗せてもった。

試乗車は4ATで、まだ150kmも走っていない新車でかなり渋めのノルディックグリーンマイカ。そもそもデザインが派手な分、渋めの色が逆に映えた。運転席に乗り込むと306のシートに慣れた身体には随分狭く感じた。

走り出しはロータリーの特性よろしく低速でのトルクは細いものの、ひとたびスピードに乗るとするすると加速していき、気がついたらアレでアレな速度になっていた。コーナリングもそれなりの速度で突入しても恐怖感はなく、スムーズにクリア。自分の腕を勘違いしてしまいそうになるが、もともとの性能がいいのだ。

試乗を終えて改めて外観を眺める。やはりフロントフェンダーの盛り上がりと観音開きのドアは独特だ。特にドアは見た目のインパクトの割に開口部は広く、案外実用的なのかもしれない。実は「フロントシートベルトを外さなければリアドアが開かない=後部座席の乗降りができない」のであるが、それはご愛嬌である。

問題はお値段なのだが、なんと240万円から。安い!はずはないのだが、スポーツタイプの車といえば300万円からという先入観があったため、ずいぶんとお手ごろなお値段だと思ってしまう。その時点で騙されていることに気付け。

306は購入3年目だがすでに70,000kmを超えているが、ディーラー営業担当氏はこの前通したばかりの車検の分も下取りに見込んでくれると言っているし、これは持ち出しがそこそこいい金額であれば真剣に考えちゃうぞ!あとはどうやって家族を説得するかだが、まがりなりにも4シーターでいざという時の乗車定員はさほど問題にならないであろう、乗り心地も悪くない、306とRX-8のランニングコストを比較して将来的にコスト安になるのであれば材料は十分揃うのではないか、早速シミュレーションを!

と散々妄想を膨らませ、アッチとコッチの世界の境界線が分からなくなる直前にディーラーを後にした。今乗っている306は十分によい車なのだ。(そろそろヤレてきたものの)足回りはしっかりしているし、室内は今時の車にしてはシンプルで私好みであるし(シンプル過ぎて何もない)、多少の不具合(右サイドミラーのみ手動(本当は電動なのだが、購入数ヶ月でモーター破損))や、若干ディーラーが頼りない(先述の右サイドミラーの修理は有償と言われたので直してない)が、まだまだ306に乗っていくつもりだ。つまらない日常が積み重なっていく毎日、たまには夢ぐらい見たっていいじゃないか。

ちなみにスバルレガシィにも乗せてもらったが、こっちは違う意味で「別の世界の車」であった。さようならレガシィ。あと20年後ぐらいに乗りたい。




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