会社から帰ってきたときのこと。
我が家のポメ子(ポメラニアン メス 年齢不詳)は誰か帰ってくると、いつも玄関まで出迎えてくれる。きっと家族が帰ってくるのが嬉しいのだろう。時には唇まで奪ってくれる始末で、サービス精神旺盛だ。どうせなら人間にやってもらいたい。いや、なんでもない。
その日も、ドアを開けるとポメ子がこちらへ向かってくる「チャッ、チャッ、チャッ、チャッ」という足音が聞こえた。ポメ子が来ると思い、唇を奪われないよう身構えた受け入れる態勢を整えた。
物陰から現れる白い影。 ポメ子だ。 相変わらず元気なやつだ・・・。
・・・・・・えっ??
ええと。 誰?
おかあさん、これは?
母「あ、サマーカット」
ポメ子なのか・・・。
私「あの、切り過ぎでは・・・」
母「ああ、いつも行ってるところがしばらく休むってことで、その分もあわせて切ってくれたみたい」
その分もあわせて切っていいものだろうか?買い溜めじゃあるまいし。 お前、それでいいの?
いいのか・・・・・・。
という訳で、いつにも増して大幅に体毛を切られたポメラニアンのポメ子は、もはやポメラニアンというには程遠い存在となって我が家に帰ってきた。
知り合いに見せたところ、
「なんだかポメラニアンって言うより、ポメ子って種族だよね、これ」
というありがたいお言葉をいただいた。 個人的には宇宙人っぽいと思う。
・・・ポメラニアンって、どういう犬だったろうか。
激しく頭を振るポメ子。 明るく振舞っていたものの、彼女は彼女なりに悩んでいたらしい。 トラウマにならないか心配だ。 ちなみにポメラニアンとはこういう犬である。
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