たそがれまで
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2004年01月01日(木) 謹賀新年



新しい年になった。

子供の頃は
楽しみでしかたなかったお正月なのに
大人になるにつけ、ただ新しいカレンダーに
取り替える日だと思うようになったのはなぜだろう。

1月1日という日も昨日の続きでしかない。
そう思うことが悲しいことなのか
分別のあることなのか、どちらかも解らない。

ただ子供の頃より、1年という時間があっという間に過ぎていき
また次のカレンダーを取り替えることになる。

何かで読んだのだけれど、
10才の子の1年は、人生10年分の1
私の1年は人生37年分の1
大人になるに従って、1年という時間はどんどん短くなるそうだ。
時間という概念は、大人と子供に平等ではないのかもしれない。

子供の頃のように「お正月」にワクワクしなくなったのは
お年玉を貰えなくなったことも大きいけれど、
きっと「明日」というものが見えてしまっているからだ。




一年の計は元旦にあり

子供の頃よく父に言われた言葉だけれど、
日本人は、元旦に一度リセットボタンを押す。

どこにも逃げ場がない島国生まれ特有の知恵だと聞いたことがある。
昨日とは違う人間に生まれ変わる為の儀式

大掃除をし、餅をお供えし、しめ縄を飾る。
御来光を拝み、神に手を合わせた後で
屠蘇に口をつけ、一つ一つに意味のあるおせちでげんをかつぐ。
昨年の幸せを感謝し、今年の安全を祈る。
昨日の続きだと思いつつ、今年も母の教えを守った。

それでリセットボタンを押した気になれればそれもまた良し。

本当のリセットボタンなど存在しないことは誰もが知っているから。
そのボタンを押す時は、命の灯りが消える時だろう。




なにはともあれ、明けてめでたい。

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。



東風 |MAILHomePage

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