たそがれまで
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2003年05月16日(金) 元夫のこと 4  〜親になる〜





翌朝、一番でかかっていた内科を受診した。
妊娠したことを告げ、薬のことを根ほり葉ほり尋ね、
紹介状をもらって、産婦人科を受診した。

詳しいことは解らないが、薬を服用していた期間は
受精卵が着床する前だと考えられ、おそらく問題はないだろうと
そんな診断だったと思う。

そう聞いた途端、私の中で別の感情が生まれた。

母になるという怖さ、
私なんかが母になれるのかという自己否定が
襲いかかってきた。

嬉しい筈じゃなかったの?
幸せな筈じゃなかったの?



養母に報告すると泣いて喜んでくれたが
私はとても複雑だった。
養母ができなかったことを私は経験する。
養母が知らないことを、私はしなくちゃいけない。

横で無邪気に大騒ぎしている元夫には
決して理解して貰えない感情だった。
説明しようにも言葉が見つからず、
言葉足りずで話し始めても、
「俺にどうしてほしいわけ?」
そんな言葉が返ってくるだけ。


多分、
一緒に親になってほしかっただけ。
一人で母になるのが怖かったから、
一緒に親になってほしかっただけ。

今ならあの時の感情を言葉にできる。






これから先もずっと
「俺にどうしてほしいわけ?」
その一言に打ちのめされていくことになる。





東風 |MAILHomePage

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