台所のすみっちょ...風子

 

 

美談。 - 2005年10月11日(火)

玄関の前に立ち、向かって右側に

荷物置き場になっている部屋の窓がある。

出窓というほどではないのだが、その部分は少し出っ張って

いて、下に鉢が置けるほどの空間がある。

そこには弟が残していった15センチ四方の箱が3つ、

ついこの前まで縦に重ねられて置いてあった。


ところが、ある日、外から帰ってきて鍵を開けながら、

なんとなしに目をやったら、重ねてあるハズの箱が崩れて、

無造作に地面に転がっていた。

通る人の足にでもあたって、崩れたのだろうか?

いやいや、外壁にピッタリとくっけて重ねてあったから、

簡単に人に当たるとは思えない。


旦那は、たぶん、隣のSさんの猫たちのせいだと言う。

確かに、通路は猫たちに陣取られている。そこかしこにうずくまっている。

彼らは、日本庭園に配置された石のようだ。

今度は崩されないように、平らに3つ並べて置いておいた。


だが最近、その箱がまた元のように、縦3つに重ねてあることが発覚した。

「あれ〜?おまえ重ねた?」と旦那が聞くが、私はそんなことはしていない。

もちろん旦那も。不思議だった。


あれから数日経つ。

今、我が家ではその出来事が、

「崩したことを申し訳ないと思った猫たちが、肉球を駆使しながら、
 おぼつかない様子で力を合わせ、また箱を重ねくれたのだ」という

動物と人間との「ふれあい物語」になっている。


おしまい。


...




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