台所のすみっちょ...風子

 

 

ワカメ。 - 2004年03月21日(日)

最終電車に乗ったのは久しぶりだった。

昨日は金曜日だからだったのか、ぎゅーぎゅーというほどでは

なかったが、車両には人が溢れていた。

前の人を押すように乗り込み、ふと反対側のドアの方に

目をやると、そこには一組のカップル。


ゆ〜らゆ〜〜らゆ〜らり〜。

2人で抱き合って揺れている様はまるで

ワカメのようだった。

良く見ると、その理由は女にあるのだった。

泥酔状態に睡魔が加わって、もはや下半身に意志がない。

あっちにふ〜ら。こっちにふ〜ら・・といった具合に

支えていないと倒れそうな彼女を、男が必死に抱きかかえている。

力なく身を委ねようとする女を見て、さぞ重いだろう、、と私は思った。

だが、男に大変そうな様子はない。

むしろ身を任せてくれる女を支える腕で、手で、指で、

い〜や、、全身で、いとおしいとさえ感じているようだった。

きっとできたてホヤホヤのカップルに違いなかった。


私は夫と付き合い始めた頃を思い出していた。

そういえば私達も、揺れてはいなかったが、あんなふうに寄り添って

終電に乗った覚えがある。

私は心の中で女に静かに語るのだった。



女の人生、そんなに甘くない。

いつまでも、男が支えてくれると思ったら大間違い・・と。



おしまい。


...




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