レプリカントな日々。

2002年09月10日(火) 「航宙軍提督ハリントン」デイビッド・ウェーバー 2002年早川書房


 今年の夏はとうとう向日葵も花火も撮れませんでした。
 来年こそは・・・ってもう聞き飽きましたね?
 昨日の朝は実に秋らしい朝でした。
 そろそろ夏も終わりなんですねえ。
 なんとか体調不良も回復しつつあるようで、やっと視界もクリアになりつつある今日この頃です。
 さてさて、しなきゃいけないことは山のように・・・。

 本題ですが。
 をを!ハリントン様ったら、とうとう提督にまで・・・。
 <紅の勇者オナー・ハリントン>シリーズの第五作です。
 今回のテーマは「テロリズム」
 作者も後書きに「連邦ビル爆破」の件を書いてますが。
 時事問題は置いておいて。

 相変わらず厄介事に巻き込まれる能力は誰にも負けないハリントン様、巻き込まれっぷりはまさに「ダイハード」的になってきました。
 光速の何パーセント等といったスピードで宇宙艦隊が闘うわけですから、戦闘シーンはそれなりにあっけないものです。
 国レベルの戦略、そしてそれを支える戦術がいかに巧みかで、闘いの様相は一変します。こうしたお話につきものの訓練シーンは、他の宇宙軍ものに比べて実にリアルでわかりやすく、最後にハリントンが勝つとわかっていても「ああ、なるほどなぁ」とうなずけてしまう所以だったりします。
 ヤワな男なんぞ気合もろとも斬り捨ててしまう、とても怖い女性だったりしますが、心根が優しく正義に満ちあふれているというのも、アメリカで称賛されている理由でしょう。
 まさにスーパーウーマン。
 素直に憧れてしまうのは、作者の思うつぼといった所でしょうか。

 この作品に出てくる最高のキャラは「モリネコ」ですね。
 六本足の猫に似た生き物ですが、普段はハリントン様の肩に乗っています。セロリが大好きで、宇宙での戦闘時はちゃんと特注の宇宙服もあったりします。(宇宙檻といったものですけど)
 このモリネコ、特技というか特殊能力の持ち主で、人の心が読めたりします。そのテレパシーで、そーっとハリントン様に相手の感情を伝えちゃったりしてるんですが・・・。問題になるようなシーンは今回は出てきませんけど、あまりそうした「筒抜け」な展開になると、ふと「をいをい」と突っ込みたくなります。

 今回の第五作では、前回までに稼いだお金で会社を立ち上げているわ、とある星の領主様になっているわ、出向とはいえ軍ではとうとう提督にまで登り詰めてしまうわで、次回は一体どんな出世が待っているのでしょう。
 前回亡くなった恋人のタンカースレイ宙佐、彼を失った心の傷も癒えた頃に、叉新しい恋物語でも始まるのでしょうか。お相手はきっとどこかの星の王子様に違いありませんね。
 期待しましょう。


 階層を問わず生きていくのは辛いもののようです。
 しかし・・・。






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