あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2007年12月03日(月)


陽だまりの
 果実を割りながら願う

    (君が寂しくなりますように)


   *      *      *


膝の上の猫の重み
君を隠した布団の丸みの記憶
かき集めても、夜は一向に深まらない
眼を閉じてさえ
暗闇は遠くにある

正しくあることと
正直であることは違っているだろう
願うことと祈る言葉が異なるように

伸びてゆく私の手足は
どちら側にも傾けずにねじれてしまう
抱きしめたいと思っても
あなたには痛いだけだろう

    *      *      *

ほう、と夜の獣がなく
とおく、夜の鳥が渡ってゆく
私の部屋にはまだ、しらじらとした光が残り
あらゆるものが明るく照らされている


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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe